8話目 初めての等価交換

 あれからも俺は魔物討伐を頑張った。


 ズルくね?とか言われても知らんがな。俺は痛いのも死ぬのも嫌なんでな。


 蜘蛛の巣討伐を繰り返し、他で見付けたアリンコ(柴犬サイズ)を『水玉』で覆い、浮かべて溺死討伐。

 そのアリンコは戦利品としてなんとか取得し、初めて〜の等価交換!をしようと思っている。



「…さあ、待ちに待った等価交換だ。このアリンコハウマッチ?!」



 脳内にドラムロールが鳴り響く。アリンコだって95レベルもあったんだ。それなりの値段を付けてくれよ〜!


 アイテムバックの右側に入れ、暫くして左側から革袋を取り出す。ふむ……持った感じ100枚は無さそうだな…。

 これはそのまま俺の快適空間造りの貯金となる。コイン投入口にザラッと流し入れると、金額が表示された。


 

 『184,100ゼル』



 アリンコ一匹の値段としては、破格だと思う。実際、街に持って行ったら、もっと良い値が付く可能性もあったが、いつその街に行けるかも不透明な状況で欲をかいてもしかたない。


 それに順調にレベルも上がり、今では俺も121レベルになった。……これでも蜘蛛にはまだ到底及ばないって、どんだけこの森の魔物のレベルが高いかを表しているだろう。




名前 周防 海(すおう かい)

性別 男

種族 人族(逃げ腰の転生者)

レベル 121(保有ポイント0)


体力 300/300

魔力 331/350

精神 270/270

瞬発 270/270

器用 270/270


魔法 生活魔法23/100 鑑定MAX 索敵5/100


スキル 等価交換1/100


所持品

アイテムバック(所有者限定)

転生者の剣(所有者限定)

次元扉(所有者限定)



 ……それにしても、誰か俺に恨みでもあるのか?


 何なんだよ?!あの『転生者』の前に付いた一言は?!逃げ腰で悪かったな!!


 文句を言うなら、まともな攻撃魔法の1つでも寄越せやボケが!




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