第7話 兄妹二人の過疎配信者と神楽の秘密のohanashi
漁師の見習いではあるが、海男らしい海焼けした顔。ドングリマナコで短く刈り込んだ髪に高めの身長とがっちりした身体、いかにも脳筋といった風情の兄、海星19歳。
一方の妹はキリリとしたつり目のぱっちり二重、ギャル系に憧れつつも校則範囲の黒髪ウルフスタイルのミディアムヘアとグロスを塗った大きい唇、体型はモデルスタイルだ。
10人中8人は可愛いと答える程には整った顔立ちの妹、奈海16歳で高校1年生である。
そんな二人は兄妹島と呼ばれる兄御島で生まれ育ち、漁師の父と漁港でパートとして働く母との四人家族で不自由なくそれなりに平和に過ごしてきた。
ダンジョンというものが世の中に出来てからも、この離島である兄妹島にはダンジョンの影も形もなく、世間の喧騒とは裏腹に昔ながらの平和な日常を送っていた。
だからかもしれない、この若い二人には刺激が足りない日々に思えてならなかったのだ。
自分達と同じ同世代は、ダンジョンに潜り配信したり探索したりで充実した日々を送っている。だが自分達は、身近にダンジョンもなく娯楽も限られた島の中で過ごす毎日。
そもそも兄の海星は高校を卒業後に上京をする予定だったのだ。
その計画が突如崩れたのは、2年前の同じ離島である猫島の壊滅事件という惨劇があったからだ。
以前から警戒されていたダンジョン内に放置された卵が孵化し、コカトリスなどという神話やおとぎ話でしか聞いた事のない魔獣が現れ世間を震撼させた。
世界初のSランクの魔獣という途方もない驚異に立ち向かった人達は生死不明で、その後もAランクを含んだパーティー等が挑んでみたものの、手も足も出ず返り討ちにされ逃げ帰って来たニュースは記憶に新しい。
そんな悲劇が、この兄御島の50km程の距離にある島で起きたのだ。警戒しないというのがおかしい。結局心配した両親に猛反対されて、上京は断念したのだ。
それならばと、妹を巻き込んで話題のWeTuberになり一旗揚げようと目論むまでは良かった。父親の手伝いでやっている漁師見習いの様子をUPしたり、妹の高校の様子をUPしたりしたが、観てくれるのは友人知人と親戚だけ。たまに妹目当ての変なユーザーが沸くが、速攻ブロックだ。
こんな調子なので、全く話題にならない過疎配信チャンネルとなり、モチベーションは下がる一方だった。
だがそれも仕方がない。今の配信の流行はアバターを使ったVTuberと呼ばれる配信か
ちなみに妹にVTuberになれと言ったら速攻で断られたらしい。
「猫島にコカトリスを撮りに行くぞ!」
「はあ?」
漁師町の朝は早い、夏休みなのに朝の五時には目を覚ます程に。
妹の奈海は、また兄が朝も早くから馬鹿な事を言い出したと思っていた。ついこの間はVTuberになれと言い出したのだが、速攻断ったのだ。
「親父とお袋が漁港の慰安で、一泊二日の旅行に行っている今日しかチャンスはないんだ!」
「それと猫島に何の関係が?」
「親父の船を借りる」
「はあぁっ!?」
奈海が絶叫するのも無理はない、漁船は安い物ではないのだ。奈海の父親が乗船している漁船は中古でも1000万以上したという話を聞いた事がある。
しかも沿岸5海里の沿岸漁業用だ、沖合に出る船じゃない。無謀どころではないのだ。
さらに兄の海星は2級船舶免許は所持しているので船の操舵はできるが、沖合には出られない。原付免許と原付で高速を走るような無茶な話である。
「夢みたいなアホな事言ってないで、朝ご飯作るよ」
「夢でもアホでもないから。それにもう準備は整ってるんだ、行くぞ奈海!」
「ちょ、ちょっと! 嘘でしょ!? 馬鹿兄貴! うわっ、引っ張るな!」
腕を引っ張られ、家の目の前の船の係留所まで連れられる奈海。
結局、無理矢理に父親の漁船に乗せられてしまう。兄はもうこうなると絶対に止められない性格なのだ。ただでさえ、上京という目標を制止させられて鬱憤が溜まっている状態だったからだ。
こうなったら、もうこれ以上何かをしでかさないように側で監視しているしかないと、奈海は観念したのだった。
「よし、出港だ! ああ、朝飯がクーラーバッグに入っているから食っていいぞ奈海」
「わかった……くれぐれも無茶しないでよ?」
「おう! まかせとけ! 目標、北西50km猫島沿岸2km地点!」
「かなり心配なんだけど……」
船の名前は海龍丸。父が漁師になって母と結婚した時に中古で購入した沿岸用漁船だ。
サイズ45ftの重さ6.7t、最大出力470馬力で最高速度28ノットが出るハヤマ製の逸品。
正直全く気が乗らなかったが、奈海は渋々船に乗り込んだ。そんな奈海をよそにウキウキで係留ロープを外し、エンジンを掛け操舵する海星。
妹の心配をよそにお気楽である。
奈海はクーラーバッグから梅おにぎりを出し、開封しながら兄に尋ねる。
「誰かに見つかる心配ないの?」
「AISは切ってあるから海保も海自にも多分見つからないだろ」
AISとはAutomatic Identification Systemの略で、船舶自動識別装置という。
通常漁船には漁場を知られるので付けない事が多いのだが、父の
この時間の港は知り合いの漁船で一杯になるが、今日は半分が慰安旅行に行っている為に数が少なく自分達を怪しむ様子はない。
親のいない隙に、漁の修行でもしてんのか程度にしか思っていないのだろう。
◇ ◇ ◇
それからは順調に沿岸から沖合に抜け、その後も不思議な事に海保の巡視船に会う事もなくトラブルもなく進み、10時頃には目的の場所に着いていた。
「12ノット位のスピードで安全運転で来たからな、3時間位かかったが、無事に着いて良かったな奈海!」
「着いたのはいいんだけど、今さらコカトリス撮ってどうする訳? ダンジョンの中を撮るならまだしも……」
実は猫島は、完全に情報封鎖をされた訳ではないのだ。島内に2ヶ所設置してあったライブカメラは壊されて使い物にならなくなっていたが、政府が時折ドローンで撮影した配信映像を公開したりしている。ただし肝心のダンジョンの内部及び入り口付近の映像は公開されていない。噂によると、入り口に厄介な魔物がいてドローンが通過できないかららしい。
さらにはこの兄妹のように違法行為で撮影しようとした者も多数いるらしいが、撮影機材が壊れたり、海保や海自に何故か見つかったり等してどれも上手くいかなかったようだ。
この事から口さがない人には、猫島崩壊で死んだ人の祟りではないか等の噂も立つ始末である。
「ダンジョンの中は流石に無理っぽいから、コカトリス重視で」
「でも政府の公開映像で散々観られるじゃん」
「馬鹿お前、政府と民間じゃ価値が違うんだよ! 向こうはかなりカットしたりしてるだろう? こっちはノーカットで行くぜ!」
「そう都合よくいい画が撮れればいいけどね――あと言っとくけど、うちら完全に犯罪者だからね、そこわかってんでしょうね?」
当然二人が行っている事は犯罪行為である。若さ故の過ちではあるが、結局承認欲求を満たしたいという自己都合によるモノだけに、弁解の余地がない。
この行為が後にどんな結末を辿るのかは分からないが、少なくとも両親に大目玉を食らう事は間違いないだろう。
「分かってるよ、みなまで言うな。責任は全部俺が持つ!」
「カッコつけてるけど、やってる事はドン引きだからね……まあ、うちも今は共犯だけど」
迷惑WeTuberはこうして生まれるのであった。
「それよりこれ見ろよ! 今日の為に貯金全額下ろして買った、ダンジョン配信用の最新ドローンカメラ『撮れ丸君Z』だ!」
「名前がクソダサいんですけど……しかも貯金全額って、元々8万位しかないじゃん」
「だーかーらー、8万したんだよこれ! 性能は折り紙つきだぞ!」
貯金額はともかく、通常のダンジョン配信者のカメラの平均相場は5万位なので、そこそこ高額なのは間違いなかった。
魔力制御装置と魔石のエネルギー回路が組み込んであり、浮遊魔法の効果が発揮されるので回転翼、所謂プロペラは必要としない。当然ダンジョンモードでは自動追尾型になる。
「よし! 早速飛ばすぞ!」
海星がリモコンで操作し、ドローンを飛ばす。奈海はジュースを飲みながら、ドローンから送られてくる映像を空中投影された画面で見ていた。
「あっ、そろそろ港に着くね……うわっ! 知ってたけど、なにこれヤバイじゃん」
「うーん、スタンピードで魔物が島の中を徘徊しているって本当らしいな」
映し出されたのは、廃墟と化したかつての猫島の惨状であった。
ダンジョンから這い出してきたと思われる魔物が多数、島の中を我が物顔で闊歩しているのだ。
「うわぁ、モンスターがうじゃうじゃいるじゃん」
「うぉっ、あぶなっ! やべぇ、オーガみたいな奴が石投げてきたぞ!」
「壊される前にさぁ、コカトリスのいる山にとりま移動してみたら?」
「……そうするか、香箱山の方に移動で」
海星がリモコンを動かすと意思があるかのような動きで、ドローンは攻撃されないよう高度を保つ為に上昇する。幸い近くに飛行系の魔物はいない。
しばらく操作をしていると見覚えのある山が見え、海星は安堵した。
「ふぅーっ、ようやくここまできたなぁ」
「コカトリスってこの山にいるんだっけ?」
「ああ、何でも餌の草が豊富だから居付いているらしい」
「草って。あのナリで肉食じゃないとかこっちが草なんですけど」
「まあニワトリだからな」
二人がそんなとりとめのない会話をしているとドローンのカメラに突然にそれは映し出される。山麓で餌を貪っている件の怪物がその巨体を揺らしていたのだ。
「おお! いたぞっ! よっしゃぁっ、これでバズリまくってモテモテで金持ちだ!」
「うわ、欲だだもれじゃん。キモッ……」
「何とでも言えっ! それにそれだけじゃねぇぜ。こいつの生態を少しでも解明できたら、この猫島の解放も早まるかもしれねぇだろ?」
「へぇー、一応真面目な事も考えてんだ?」
「おうよ!――ん? コカトリスのヤツなんか変じゃねぇか?」
そう兄に言われてコカトリスを見た奈海は、確かにその挙動が不自然な事に気付いた。大好きな餌を食べるのも止め、明らかにせわしない動きをしており、首を左右にしきりに振っていたのだ。
「何かを探してるみたい……ドローンがばれたんじゃね?」
「うーん、それなら目線が合うハズなんだけどなぁ。 結構高い高度から撮してるし、大丈夫だと思うんだが……」
「あっ、スゴい勢いで走りだしたよ、兄貴!」
『突如として、世界初のSクラス災害魔獣コカトリスは走り出した。
それはあたかも、餌を求める肉食獣の如く』
「いや、何勝手にナレーション入れてんの兄貴? キモイいんですけど? 大体さっき自分で草食だって言ってたじゃん」
「だあっ、お前いいとこだったのに! あのコカトリスの様子を見ろよ、あれ絶対に只事じゃないって! 俺の勘が言っている、これはバズると!」
「そりゃ、見れば分かるけど――えっ、うそでしょっ!?」
「はぁっ!?」
『グゲェッゴオォッゴオオオォォォォッッッ!!!』
コカトリスがその巨体を揺らし、相手を威嚇するような嘶きを大音響で辺りに撒き散らし、前方にある邪魔な木々をなぎ倒しながら地響きを轟かせ敵を求めるかのように突進していった先には、奈海より明らかに年下であろう少女がいたのだった。
「ちょ、ヤバイって! 早く逃げてっ!」
「おい、クソッ! 嘘だろっ!」
「兄貴何とかして助けてあげてっ!」
「してあげたいけど、無理だろっ!」
「あぁぁぁっっっーーー!!!」
「うわあぁぁっっーーー!!!」
その少女は当然、自らに突進してくる巨体の魔獣を認知しているハズなのだ。しかし何故か逃げる様子も怯える様子もない。
北条兄妹は何とか救ってあげたいとは思ったが、ドローンからではどうしようもなかった。これから予想される悲劇に奈海は憐憫の涙を流し、海星は悲哀の涙を流した。
自らの無力さに絶望すると共に、今まさにコカトリスによって轢死体にならんとする少女に対し、離れた船上からの二人の絶叫が空しく響いたのだった。
「……#$&%#――%※#&」
『ゴォッブルゥアァァゲエェェェッッッ!?』
「「…………はぁっ!?」」
少女が手を薙ぎ払うと同時にコカトリスの巨体が宙を舞う。その光景は明らかに異常ともいえる光景であった。
それもそのはず。少女が轢死体になると思った瞬間に、言葉は理解ができなかったが何やら唱えた瞬間、巨大な手が空中に現れ怪物が宙を舞っていたのだ。
「「…………」」
『グギャアァァッッゴオォッッ!!!』
コカトリスの悲鳴にも似た絶叫が山中に響く。恐らく痛みというものを初めて知ったのだろう。巨体が痛みにのたうち回る度に、土煙がもうもうと周囲に立ち込める。
「……奈海、俺夢でも見てんじゃねぇかな?」
「お兄ぃ、大丈夫。私も見てるから……」
今、目の前で起こっている出来事が信じられない二人の兄妹。
だがしかし、これはこの後に起こる驚天動地な一連の出来事のほんの始まりの序章に過ぎない事を、この兄妹は知る由もなかった。
その後も夢のような時間と光景が、二人の目の前で繰り広げられる事になる。
数々の有り得ない情景と惨状をドローン越しに目にしていた兄妹二人は、もはや人間の域を軽く超えている少女に対し最初に邂逅した時に感じていた憐憫の情はどこへやら、得体の知れない者に対する畏怖の念に変わるのは時間が掛からなかった。
「もぉ、ビックリだよ! あの子マジやばくない?」
「ヤバイなんてもんじゃねぇぞ! これ公開したらバズるどころじゃねぇぜ、世界がひっくり返るぞ!」
「あの子ホントに人間なの? なんか政府が秘密裏に作ってたロボットとか?」
「ロボットに魔法は使えねぇだろ、あれ絶対魔法だったぞ」
「でも絶対人外の子だよ、あれ」
「それにしてもドローンと一緒に転移した時は驚いたな」
「いや、もう確実にドローンの事バレてるよね?」
二人はドローンがダンジョンから出てきた後、スクープ映像は充分だと考えてドローンを回収し帰路につこうと考えていた。
だがそれは予期せぬ転移で叶わぬ願いとなり、流されるままにその後もあり得ぬ茫然自失となる様な出来事がドローン越しに繰り返されたのだ。
「いやまあバレててもドローンを回収して帰ればいいし、最悪データは保存してあるからこのまま帰ってもいいだろ」
「もうさ、充分でしょ? これ絶対バズ間違いなしだし、帰ろうよ」
「おう、そうだな」
二人は予想だにせぬ大スクープが取れた事で意気揚々であった。
しかし兄妹は知らない。すでに少女にロックオンをされており、恐怖と畏怖の対面を実現するのがあと少しである事を。
◇ ◇ ◇
「初めまして、ご存じかとは思いますが猫宮神楽と申します。色々ohanashiしましょうね?」
「「ひえっ!?」」
神楽の暗黒微笑で始まった二人の兄妹との邂逅は、以外にスムーズに話は進んでいた。
お互いの自己紹介から始まり、ここまでに至った道程などを確かめ合う。
その後これからの件をすり寄せていく。まず始めに動画の編集作業が終わり次第、一両日中に必ず配信する事。ソフィアと神楽とギルド長の小山内以外の者には、必ず全身モザイクを掛け絶対に分からないようにする事。特に忍衆の顔バレは防ぐ。
見返りとして、動画で得られた報酬は全て自由にして良い。また二人のここまでの違法行為については最大限、神楽の持てる権力を使い問われないように配慮する事が約束された。
また絶対条項として、神楽の号泣する失態場面は間違いなくカットをする事を強制されたのだ。
「いいですか? くれぐれもあの場面は使わないように……いいですね?」
「「は、はいぃっっ!」」
「もし破ったら……たっぷりとohanashiしますからね?」
「「ひぃっ! 絶対に使いません!」」
こうして神楽のohanashi効果により、彼女の号泣姿が世界中に晒される事はなくなった……と思いきや、後に二人は真の恐怖を体験する事になる。
「……あ、あの俺がこんな事を言うのは筋違いかもしれないッスけど、俺たちに余りに有利すぎませんか?」
「うん、うちもそう思う……」
「……確かに承認欲求に任せて違法行為を働いた事は、誉められた事ではありません。ですが、ソフィア様の偉業を全世界に伝えるという崇高な使命の前には些細な事案です」
「なんか別な意味で怖いんスけど!?」
「分かる! 神楽さん流石! ソフィアちゃんってもう可愛くてちっちゃくて強くってマジありえない位に最高なんですけど!」
「ソフィア様にちゃん付けしているのは気になりますが、奈海さんはなかなか見所がありますね! もちろん私の一番は猫神様ではありますが」
もはや宗教染みてきてはいるが、ソフィアの力を見れば崇め奉りたい気分になるのは理解できよう。
「……俺、今からでも自首しようかな」
「コホン……えー、まあ時間もいい頃合いですし、あなたたち二人はうちに泊まって編集作業をして行って下さい」
「いいんですか?」
「ええ、その方が話の筋が通りやすいですし、ソフィア様のお陰でライフラインも復活しましたから。一端、島に残っている人達とも合流しましょう」
神楽の言う筋書きとはこうだ。
二人は父の漁船で沿岸に漁に出た所、船が偶々故障してしまったが偶然にも猫島の近海に流れ着いて、ついでだったので偶々積んでいたドローンで猫島の様子を撮っていた所、偶然にも不思議な少女の人智を越えた動画が次々に撮影できてしまい、偶々遭難していた二人をも少女は助けてくれて、完成した動画は本人許可のもと、公開に至った。
という、偶然と偶々の連続が奇跡的に起こった出来事にするのだ。
「そんな言い訳で大丈夫ッスか?」
「かなり強引ですが……押し通しますよ?」
「ひぇっ!?」
神楽の暗黒微笑が炸裂すると海星の全身に、ゾクリと悪寒が走るのであった。
「ソフィアちゃん、今日はうちが腕によりを掛けてカレーを作るから、楽しみにしててね!」
「ん、異世界初の料理楽しみ」
「材料のルーは良いとして……魔法袋に野菜はいくらか入っていましたね。さすがに冷蔵庫の中身はもうダメでしょうから」
「あっ、米は船に積んであります」
「いいでしょう。ではソフィア様、船ごと港に着けてもらえますか?」
「ん、わかった――
ソフィアが転移魔法を唱えると、船ごと消え去る。
世界が驚愕に染まり、ダンジョン誕生以来の世界の転換期と言われるようになるのは、あと少しである。
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