第13話 地震。俺に出来る事

1月1日、北陸で最大震度7の地震が発生した。群馬の南部に住んでいる俺のアパートの2階も長時間ゆらゆら揺れた。震源地を調べたら、石川県の能登半島だった。石川、新潟、富山には津波警報も発令された。


新年早々、心が痛くなった。俺の正月気分は吹っ飛んだ。


新潟には、俺の友達が住んでいる。俺は真っ先にその人の安否がとても心配になった。大丈夫だろうか? もしかしたら避難指示が出て、ライフラインが止まって、今とても寒い避難所に居るのかもしれない。心細く、そして何より不安だと思う。今後1週間は北陸では大きな余震に警戒しなければならないとニュースキャスターが言っていた。


こういう時、俺に出来る支援は募金しかない。俺に出来る範囲で金を寄付する。微々たる金額かもしれないが、俺の気持ちを込めて募金する。


とにかく俺は、その友達が無事である事を祈る。


地震の被害を受けていない俺ですら心が痛くなり、ニュースを見るたびに不安になった。だから被災者たちの心はもっと不安で孤独だ。


こういう時、しっかり被災者たちの心に寄り添える人間でありたい。


命あっての物種。命より大切なものは無い。


俺に出来る事は少ないが、何でもやる。



あえて俺は今回も普段通りの文を書く。


こういう大きい災害が起きた時は、みんな不安が強くなっていると思うから、あえて俺は普段通りに振る舞う。



彼女に振られてから、1ヶ月近くが経つ。もう心の傷は完全に癒えた。もう元カノの事は忘れました。(スマホの中の写真や元カノから貰ったプレゼントは捨てられないけど。ペアリングとか、まだ中指に着けてるし)


今の俺の願いは、新しい彼女が欲しいという事しかない。それ以外には特に何も求めない。


この連載のタイトルも「彼女いらなすぎて逆に彼女めっちゃ欲しい」だ。


この連載における俺の最終目的は、俺に彼女が出来る事だ。


だが、無職に返り咲いた俺にとって彼女を作る道は受難に満ちたものとなるだろう。


でもやっぱり彼女欲しい。1人で生きてるのは寂しい。


金を集める努力や、かっこよくなる努力はする。かのじょほしすぎる!!!!


(本当はどうでもいい)



俺は何個もピアスしてネックレスつけてるし、眉毛もほとんど無いから、割といかつく見えるかもしれない。俺みたいに外見を強そうに繕ってる奴は大体メンタルが弱い。メンタルが弱いから外見を強そうに装うのかもしれません。


最近俺は筋トレをよくしている。


ヤクザを右ストレートでワンパン出来るくらいの圧倒的なパワーを手に入れたい。彼女がヤクザに襲われそうになった時に、筋肉があると役に立つ。


俺の筋肉は誰かを攻撃する為にあるのではなく、大切な人を守る為にあるのだ──。


漫画の刃牙じゃないけど、やはり男として生まれたからには、目指すは地上最強の男ですわな。


とりあえず俺は今より強くなりたい。筋トレは鬱にも良い効果がある。「筋トレしまくったら鬱が治った」っていう動画をYouTubeで見た事がある。


俺のアパートには懸垂器もあるし、腕力を鍛える環境は充実している。


食事も最近は少し気を遣っている。サラダチキンを食べる機会が増えた。あとはプロテインの代わりに酒を飲んでいる。俺がよく飲むのは、氷結レモンと贅沢搾りと発泡酒。どれも度数は4%だ。プロテインなんて飲んでられるか。世の中、酒じゃい!!!!


俺の理想の筋肉は、若い頃のブラッド・ピット。あまりにもかっこいい。顔もめちゃくちゃかっこいい。俺の理想の男。


ちなみに俺は、“カクヨム界のブラッド・ピット”と巷で呼ばれている。「Unknown」は渋谷や新宿のJK・JDに大人気だ。Z世代の女の子からめちゃくちゃUnknownは好かれている。俺が東京を歩くと、1日に3000人くらいの女の子から告白されてしまう。渋谷スクランブル交差点に俺が行くと、女の人に囲まれまくって、その場から一歩も動けなくなってしまう。


モテる男は辛いねえ……。


実際、俺はブサイクではないと自分では思っている。あまりかっこよくはないが、パーツは整ってるからブサイクではない。


そして圧倒的なカリスマ性と優しさと夜のテクニックとユーモアと包容力と文章力と儚さと愛しさと切なさを兼ね備えている。そして歌が上手いしギターも弾ける。音楽にも詳しい。


こんな男、他にいない──。俺は選ばれし者。八百万の神々の寵愛を受けし者。俺は最強のアイドル。


だから希望はあるぞ。こないだ彼女に振られて俺は色々反省した。反省を次回に生かして、また新しい彼女に出会いたい。


どこまでも進んでいこう。迷いを振り払って、光の射す方へ。


そろそろマッチングアプリに登録して無双します、か。「いいね!」が1000000個くらい付きそう。


もう乾く暇がねえわーーーーー。


カクヨム界のブラッド・ピットとして、今後も俺は女の人からモテまくる予定だ。


俺の全て、あなたに捧げる。俺の胸に飛び込んでこい。俺が幸せってやつを教えてやるぜ。


そういえば、こないだの紅白歌合戦に俺が選ばれてなかったのは、おかしいと思った。俺は紅白に出る気満々だったのに!!






14話に続く

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る