第41話



ここから題名が話数だけというシンプルなものになったのはお気づきでしょうか?

正直に言うと、題名を考えるのが疲れてきました。

よって、各エピソードの題名を読者の皆様に丸投げします。

これだと思った題名をそのエピソードの応援コメントに入力して発表してください。気に入った題名を採用します。



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「そういえばソロンさんは誰に魔法を教わったのですか?」

「そういや、そうだな。俺たちと同じ平民なのに、俺たちよりも魔法のことに詳しいし。司書になる、いや、シエル皇女殿下の執事になる前から知っていたんだろ?」


 校内見学の移動中、メアリーとサムはソロンがどうやって魔法を学んだのかを聞きに来た。身分は同じなのに魔法に関する知識が圧倒的に多いことが気になったのだろう。


「ほとんどは独学ですよ。スラム街出身なので、偶に裏から流れる魔法書や、他人が魔法を行使しているところを見たりして憶えた部分もありますけどね」


 いつもならソロンはここで適当にはぐらかすか、知識に関しては司書になってから身に付けた、などと言う。しかし、ソロンは本当のことを言った。もしかしたら友人となるのだから隠す必要はない、教えても大丈夫だろう、などと無意識に思っていたのかもしれない。ソロン自身でさえ、分からなかった。


「昔は師匠がいましたが、大喧嘩をして以来、会っていません。もしかしたら新しい弟子を見つけたのかもしれませんし、もう逝ってしまったのかもしれません。どちらにせよ、自分のことなど憶えていないと思いますよ」


 少し暗い顔をしてソロンは語った。ソロンにとっては、ローズ以外で自身の過去を話すのは、これが初めてのことであった。シエルに訊かれても適当にはぐらかしてきた。なので、シエルは少し膨れっ面をしていた――もちろん周りに気付かれないように――が、ソロンの語る過去を静かに静聴していた。


「はい!暗〜い話はそこまで!というか地味に重いから止めようか。聞いているだけでも病んできそうだから。・・・・・・というかソロン君は大丈夫なの?まさかと思うけど、既に精神がやられたりしていないよね?病んだりしてないよね??もしそうなら早めに相談してね!自殺や犯罪をやられたら色んな所が大変なことになるから!」

「え?だ、だ、大丈夫なの、ソロン!今、仕事量が多いとかいうような悩み事でもある?もしあるなら言ってね。貴方がいなくなったら、大変なことになるから〜!」

「そんなわけがないでしょう!私がいなくなればシエル様の面倒は誰が見るというのですか?天才中の天才であるシエル様の家庭教師も務めているので、体調管理はしっかりとやっていますよ。もちろん精神的な方も含めてね!というか、師匠と別れたのはシエル様と会う前のことなのですから、自殺するにしても、犯罪を犯すにしても、もっと早くにやっていますよ!」


 しかし、そんな重たい話に聞きかねたエルフィーが止めに入ったが、彼女はふと振り返って、聞いているだけでも病んできそうな内容を実際に体験しているソロンの精神が大丈夫か不安になってきた。そして、それはソロンのあるじであるシエルにも伝播し、二人揃ってあたふたし始めた。

 そんな二人の様子をソロンは見かねて、つい声を荒らげてしまった。シエルは『面倒を見る』というところで赤面し始め、エルフィーは最後の言葉に『それもそうか』と笑いながら納得していた。他にも色々な表情をしている者が赤面したり、生暖かい視線を送りながらニコニコしていたり、納得したり、と様々な反応をしていた。

 ソロンは内心、『手伝う仕事量を減らしてやろうか?』『地味に不幸になる呪いでもかけてやろうか?』などと思った――もちろん、前者がエルフィーで、後者がクラスメイト達、そしてシエルは対象外――が、こんなところで無駄な魔力を使いたくないのと、事後処理が面倒になるのを思い出し、ギリギリのところで堪えた。


「さぁ、気を取り直して、訓練場に行こうか。私達が今回使うのは『第一訓練場』。主に生徒達の力量を確かめたり、基礎的な魔法を学んだりするためのところだよ」

「『訓練場』?ということは、訓練場とは複数あるのか?」


 サムは訓練場の呼び名に違和感を抱いた。貴族組は大抵がこのラメド魔法学園に通うので知らない者は少ないが、平民組は疑問に思う者が多い。だから、毎年のようにこの質問が出てくる。『いい加減、校内地図か案内用紙を作成しろよ』とソロンは思わなくもないが・・・・・・。


「そうだね〜。大雑把にまとめるとこんな感じね。

第一から第三までの訓練場は基礎的な魔法訓練と力量の確認に、第四から第七までの訓練場は対人戦の訓練に、第八から第十までの訓練場は広範囲魔法の訓練・練習に、それぞれ使われているわ。ちなみに、殲滅魔法や時空間魔法、神秘魔法といった特別な魔法に耐えられる設計にはなっていないから使わないでね。一番の耐久力を持っている第十訓練場だって、神竜が放つ『竜砲ドラゴン・ブレス』を最大でも五発、一発でも無傷で防ぎきれたら良いほうだと言われるくらいだから」



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 前回、公開したエピソードの最後にて募集していたことを以下のリンクにてまとめておきました。ぜひ、お願いします。なお、募集期限は存在しません。


https://kakuyomu.jp/my/works/16817330668661529775/episodes/16818023212496282711



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