第七話:もしかして恋敵(ライバル)?
「はぁ~、全くうちのお兄ちゃんときたら」
教室でそんな事言いながら机にうつぶせになる。
「どうしたの
「うん、まあねぇ……」
友人がそう言ってくるけど昨日のあのことが頭から離れない。
お兄ちゃんに女の子ってどう言うモノか教える為に少女漫画読ませたらあんな事してくるなんて。
私、初めてなのに!!
と、悲劇のヒロイン風に思っても決して口には出せない。
まさか兄妹であんな事してるとは誰にも知られてはいけない。
と、教室がざわめく。
何があったのだろうと顔を上げてみると、教室の入り口に一人の女性が立っていた。
私は彼女を見て思わず起き上がる。
そう、彼女こそ学園のアイドル
「え~とぉ、
「
学園のアイドルが私に
首をかしげながらそちらに行って見る。
近くで見る
上級生の風格と言うか、大人っぽくて落ちついている。
少しウェーブのかかったロングの髪、白い肌、長いまつ毛につぶらな瞳、鼻はかわいらしく、唇はプルンプルンに瑞々しい、小顔でまるで女神様のように美しく、優しそうな顔をしている。
スタイルだってうちの制服の胸部を押し上げているご立派なものをお持ちの様で、そのくせ腰回りはほっそりと服がだぶつくほど。
代わりにその下はしっかりと肉付きが良いようで、意外とスカートから覗いている太ももは太目だった。
しかし、それは太っているのではなく、女性らしい肉付きで、ストッキングの上からでも容易にその素晴らしい脚線美がうかがえる。
完全に負けた。
これは確かにお兄ちゃんが好きになる訳だ。
「私が
「えっと、あなたが
だぁ~、お兄ちゃん何かやらかしたか!?
あれだけ女の子の扱いには注意しろって言ったのに!!
「分かりました」
私は仕方なく
* * *
誰もいない渡り廊下で中庭を見ながら
「あの、これお兄さんに渡してもらいたいの…… 教室ではみんなが騒いでいて、なかなか渡せなくて……」
「はい?」
渡された封筒にはクリスマスパーティーの招待状と書いてあった。
私は思わず封筒と
すると
えぇ?
え”え”え”え”ぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!?
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