第36話
設置していたダークマインは全滅だ。
とはいえ、形成が不利になったとかそういうことはない。
仕方ないので消していた魔王の覇気をまとう。
すると冒険者達の動きが止まった。
止まったというよりは身動きがとれないと言った方が正解か。
動けば確実に殺されるとわかっているからだ。
それだけの実力差が冒険者とヒイロの間にはあった。
「ラミア。いるな?」
「ほいほい」
ラミアが撤退しつつ魔王の間に隠れているのはわかっていた。
「こいつらの血を吸って構わない。眷属化してもいいよ」
冒険者は元々生きて帰すつもりがなかったがラミアの眷属として戦力に出来るならそれもそれでありだ。
「いぇ~い。それでは楽にしててね。痛くない痛くない。むしろ気持ちいいから!」
冒険者達は何をされるのかわかったのだろう。
しかし、身動きを取ることはできない。
ラミアは一人一人血を吸って眷属に変えてゆく。
「終わったよ~」
「ご苦労様。さて、これからどうするかな」
これで冒険者達は未帰還者となることが決定した。
冒険者組合がこのまま何もしないということはないだろう。
再び調査の為に冒険者を送ってくることが予想される。
毎回、ヒイロが直接手を出して始末するというわけにもいかない。
ダンジョンの拡張と魔物の充実が課題だ。
取りあえずは倒されてしまったフロアボスを再配置する。
そして冒険者達を倒して手に入れたDPで第4層を設置してしまう。
第4層は墓地エリアだ。
スケルトンに鎧を装備させ、剣と盾を持たせる。
それだけでなくゾンビや骨でできた蜘蛛などアンデッド系の魔物の渦を購入。
ラミアと眷属化した冒険者の配置もここだ。
ラミアには自由にフロアを徘徊してもらい、可能なら眷属を増やす方向で動いてもらう。
第3層まではサービス的な意味合いがあるが第4層からは本格的に冒険者を狩る場だ。
難易度があがり、攻略する旨味が少ないアンデッド系を配置することで侵入してくる冒険者の数を減らす目的がある。
フロアボスには6本腕のスケルトンを配置し、装備を一新することにする。
魔力を流しながら鎧を作成。
ルーン文字を彫り込んで耐久力と防御力を向上させる。
剣も新しく作り直す。
こちらも魔力を流し込みルーン文字を刻む。
剣にはそれぞれ、火、水、土、風、闇、雷の属性を与える。
これで6本腕のスケルトンは防御力が飛躍的に上がり魔剣を操るスケルトンナイトへと生まれ変わった。
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