第2話

収納魔法からグリフォンのライを呼び出し父親のダンジョンを見渡せる丘から飛び立った。


目指すのは目をつけていた衛星都市ウィンドブルから少し離れた所にある山である。


ライから降りた後は錬金術により土のゴーレムを作り出しゴーレムと共に洞窟を掘っていく。


DPを消費して一気にダンジョンを作ることも可能だがここから先DPを安定して回収できるようになるまでは節約をしなければいけないので地味だがコツコツと作業を続ける。


将来的には別れ道などを作って構造を複雑にする予定だが今は一本道を作るだけだ。


ゴーレムと自分だけでは作業効率が悪いため人間の接待要員でもあるスケルトンを数体DPで購入して土砂を運ばせる。


弱い魔物がいるだけでは人間を引き寄せることが出来ないためある程度の広さを確保した後DPを消費して洞窟の固定化と共に洞窟に鉱山の効果を施す。


ダンジョンの鉱山はいくら掘りかえしても一日ごとに自然に元の形状に戻り資源が復活する効果がある。


取れる鉱物は持ち主に依存する為強力な力を持った魔王の所持する鉱山ほど貴重な鉱石や宝石が産出する。


鉱物資源は何も人間の為だけにあるのではない。


DPを消費して呼び出した魔物は武器を持っていないため魔物に武器を用意する為にも有用なのだ。


ある程度鉄を採取した後ゴーレムには再びダンジョン作りを命じてスケルトン用の剣を錬金術で作る。


取れた鉄の品質や量産を目的にしている為剣の品質は決して良くないが戦力の底上げとしては十分だ。


最低限の体裁を整えつつダンジョンの構築を進めていく。


今のままでは少し優秀な冒険者がいれば簡単に拡張途中のエリアに到達されてしまう為人間に気付かれるまでにどこまで拡張できるかは時間との勝負だ。


人間が簡単に拡張中のエリアに入り込めないように六本腕を持つスケルトンを購入する。


手には六本の剣を持ち熟練の冒険者でも軽々倒せないはずだ。


拡張作業をゴーレムに任せ入り口にやってきた。


入り口近辺もDPを支払って支配領域にする為だ。


無事に周辺を支配領域に収めDPでゴブリンを購入する。


低位のゴブリンは弱いが繁殖力が高く数を増やしやすいという特徴がある。


木を数本きり大量の棍棒を作りそれを武器としてゴブリンにはひたすら数を増やせと命令をしておく。


これで異変を察知した人間は調査隊を組んでダンジョンを見つけてくれるだろう。


まだまだしなければいけないことは多いのでダンジョンに戻り次は何を優先するかを考えるのであった。

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