第19話
ー19ー
さて書くことがあるだろうか。スポーツ競技とオリンピックの下らなさは「ボクオーン」にたっぷり書いたので読んで欲しい。書くことが無くなった小説家について書いてみようか。名前のあまり売れていない作家の場合、生活はキツキツである。一人ならまだいいが家庭を持っていて、その負担がその小説家の肩にだけかかっている場合を考えよう。編集者からは締め切りに間に合わせるようしょっちゅうメールや電話が来る。だが書く気にならないし、書くものもない。そうした小説家はとりあえず何でもいいから話を進めることを考える。エッセイの場合は書けないことをテーマに書く。まだエンジンがかかっていない。ずっとアイドリング状態だ。その方が気持ちが楽な場合が多い。書きたいことをいっぱい抱えていると夜も眠れない。
さて急に頭に登ってきたのがパソコン類のサポーターのレベルの低さである。アップルでも朝に聞いてその日に回答が出ればいい方だ。このオペレーターが自社の製品なのに物を知らない。私はipad しか使って書いていないが、時々不具合が出るのである。そんな時、オペレーターに電話すると必ずシリアル番号を聞く。この番号は非常に見にくいところに米粒のような大きさで書いてある。まずここで腹が立つ、私がMagic Keyboardの話をするとsmart keyboardですね。という。今アップルでMagic Keyboardと言ったらあの製品しかない。私がそうじゃない、Magic Keyboardだというと「ああ、そうですか」といい私が最新式のキーボードだというとやっと分かる。そしてまたシリアル番号を要求する。これがMagic Keyboardの場合分からない。そうしたら話を進められないとくる、私が物置部屋からMagic Keyboardの箱を持ってきて裏面を見てやっとごく小さな文字で書かれているのがわかる。そして私がコウコウこういうわけだと不具合を言うと、少しお待ちくださいとくる。この「少しお待ちください」は聞くたびに来る、そして修理の方にまわされて、ここでも不具合のことを初めから話さなければならない。そういうのは報告されていませんね、とくる、報告されていないわけがない、「お客さんの場合は18800円かかりますね、買われた方が」とくる、1年をちょっと過ぎてまた買わなければならないのか。要するに修理の担当は買わせる担当だ。私が文句を言うと、それでは本体の方をクリーンアップしてもらえませんか、とくる。クリーンアップするのにどれくらい時間がかかるのか分かっていて言ってくる。私がそんな面倒なことできないというと、「それでは買われた方が」とくる。ここへくるまでに、後でこちらから電話しますと言うので待っていると既に夕方である。朝に不具合を相談して、夕方に「分からないので買われた方がいいですよ」という結論になる。サポーターが分からないなんて言っていいのか、夕方までかかって結論がそれか、と頭にきて、それではいいです、といって、不具合のある機種を使っている。私がこれはソフトの問題だと思うのだろうというとまた「分かりません」がくる。あんたら、それで飯食っているんだろう!
NECの内蔵ブルーレイディスクが壊れた時の話である。業者は80000円を修理代として要求してきた。私が外付けが好きでないのでその時は泣く泣く修理に出したが、同じパソコンが今度はHDMIが故障した。私が今度は安く済むだろうと思ったら、業者は基盤ごと変えますので80000円以上かかりますと言ってきた。HDMIはそう使うわけじゃないがなければ困る。私は新しいパソコンが買いたかったのでその時は断った。それにしてもパソコンはよく壊れる、修理代も高い、サポーターは頭が悪い、ときているから絶対に5年保証にしなければ損をする、保証代も高いのだがそれでもその方がいい。でも5年も経てば全く新しい製品が出てくる。買いたくなるという業者と使用者の頭にくるやりとりでした。
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