第4話
翌朝
「カイルー!そろそろ起きなさい!今日は王城に行く日よー!」
母、ミーナの声で目が覚めた。朝日を浴びようとカーテンを開けると外は淀んだ曇り空だった。
「んー。嫌な天気だなぁ...とりあえず、ご飯食べて準備するかぁ」
テキパキと食事を終わらせ、準備を完了させた。王城までは僕の領地から馬車を走らせて3時間位だ。今から屋敷を出ても王城に着くのは昼頃である。
「それじゃ、カイル行ってこい!母さんと父さんは急遽仕事が入って外せんからな。兄上によろしく言っといてくれ!」
ゲイルとミーナは今日は急遽近隣領地の貴族達との会合に参加することになり外すことが出来ないらしい。
そういう訳で僕は護衛数名と従者を連れ王城へと向かった。
--3時間後--
王城に到着した僕は、城の兵士たちに連れられ、謁見の間に通された。
「カイル・ディア・アルソリア入場します!」
兵士は大きな声で宣言すると謁見の間に入っていった。僕もその後ろを着いて行った。目の前の玉座に座って居る方がこの国の王アルゲイラ・フォン・アルメシアである。
「カイルよ、久しいな。息災か?」
「はっ!陛下に置かれましてもお変わりないようで何よりです」
「よいよい。そなたと我の仲では無いか。堅苦しいのは止めだ」
国王は身内に甘いことで有名である。また、民にも優しく、国王名義で孤児院の運営などもしており国民からの支持も高い。
ただ、ここ数年、人が変わったかのようにスキルを重視するようになった。いわゆるハズレスキルを持った人間を城内に入れさせない
「して、カイルよ、そなたのスキルはどうだったのだ?」
「じ、実は...」
僕がスキル名を言おうとした時、足元が急に光出した。
「えっ?!」
「カイルよ、そなたのスキルは大司教から聞いておる。そなたは少しとは家この王家の血も入っておるのだ。そんなそなたがハズレスキル持ちとは...王家の恥である。よってそなたはこの国から追放とし、金輪際我が国の領地への立ち入りを禁ずる!」
「そ、そんな!待ってくだs」
僕が言い終わるより前に足元の光は強く光り、僕の姿は王城から消え去った。
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