第3話

(ステータスオープン)


目の前に僕のステータスが表示された。


名前:カイル・ディア・アルソリア

年齢:15歳

スキル:「食事」


「食事」の項目をタップすると詳細が表示された


「食事」... 食べる事が出来る。このスキルは------をすることで------を--する。------によって与えられた------のスキルのうち-------。


なんだこれ。食べることが出来るっていうのはまぁ、文字通りだけど、その後の文章はどうなってるんだ?


「おい、カイル!ボッーとしてどうした?スキルのことなんか分かったのか?」


僕がステータス画面を見て考え込んでいると父(以下ゲイルと表記)が話しかけてきた。


「えっ、あっ、食べることが出来るって書いてて詳しいことはちょっと分からないかな」


「ふむ...まぁ、その内効果も分かるだろう!特殊スキルは使い方のよく分からないスキルも多いと聞くしな!」


ゲイルはスキルのことについてはその内分かるだろうと楽観的な姿勢である。


実際特殊スキルの中には発動の条件が明記されていないことも多い。例えば、「索敵」という特殊スキルが存在するが説明には敵を探すことが出来るとしか表記されていない。


このスキルは主に斥候役の冒険者が多く持っているので使い方がしっかりと判明している。通常、人は体内に魔力を持っており、その魔力を外に出すことが出来ない。魔法系の戦闘スキルが発現した者は魔法を詠唱する事で魔力が形を成し、外に魔法という形で放出する事が出来る。また、その詠唱に関しては自然と頭に文が浮かんでくるらしい。


ただ、この「索敵」というスキルはサーチというキーワードを発することで自分を中心に円形に魔力を放置し、その魔力に魔力を持った生命体が触れる事で詳しい位置と数を把握する事が出来る。


このようにステータスの説明欄は詳しい説明が無いことも多い、なのでゲイルはスキルの説明が不十分でも仕方がないと考えている。


「とりあえず、カイル、今日は疲れたでしょう?明日は王家に呼ばれているから今日はそろそろ寝なさい」


そうだ!明日は国王様にスキルの報告に行く日だった。


カイルは国王の甥である。国王から覚醒の儀の次の日に謁見するよう言われていたのだ。


「あ、そうだった。それじゃあ、僕は明日に備えてゆっくり休むことにするね。おやすみなさい」


カイルは明日、自分の身に何が起こるのか。この時は知る由もなかった。

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