6『石の花』パーヴェル・バジョーフ
「石の花」って、ロマンチックな言葉ですよね~。
日野啓三「石の花」という幻想小説があり、
坂口尚「石の花」という戦争漫画があり、
金沢に「石の華」という鉱物標本店があり、
東京に「石の華」というBarがあります。
でも、これにも由緒正しい元ネタがあるんですよ。
おおもとはロシアのウラル地方を舞台にした、児童文学です。
『石の花』パーヴェル・バジョーフ
主人公は、厳しい親方のもとで、宝石細工職人としての修行を積む。
そして名脇役として登場するのは、孔雀石(マラカイト)。
孔雀石は、昔から細工物によく利用されてきました。
これ実は、孔雀石を彫琢することによって、主人公が真の芸術家に成長するという、むちゃくちゃ重たいテーマを含んでいます。
引用《人のものをけなすには、少しの知恵があればいいが、何か自分のものをつくりだすには、いく晩も考え悩んで、寝返りをうつもんだ》
岩波少年文庫の『石の花』には8編の作品がおさめられていて、「石の花」の続編が「山の親方」となります。
また、この小説は1946年に映画化されました。(今から78年前!)
「石の花」の幻想世界のマジックは、70年後、ますます輝きを増す
https://note.com/yukionoguchi/n/ne193498275f2
当時の人は、初のフルカラー映画として「ハラショー! なんて幻想的な映画だ!」と感激したそうで。
今ではDVDが販売されてて、アマゾンのレビュー欄は、お年を召された方の感激の声でいっぱいです。
これはつまり、数十年の時を経て再び視聴しても、鑑賞に堪えうる作品だということですな!
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