寝返りが打てない

 腰痛と椎間板ヘルニア。似ているようで全然違うと思うのは、寝返りが打てるか打てないかだと思う。

 腰痛は腰に負担さえなければ、どんな寝方をしていても特に問題がないが、椎間板ヘルニアの場合は、寝方を気を付けないと、とにかく起き上がることができないのである。

 私の場合、左足が釣ってしまい、なにがどうやっても痛みが引かないと起き上がれない。つらい。むっちゃ痛い。

 なんでこんなに朝痛いんだろうと、整形外科のコラムを検索してみれば、「朝は椎間板ヘルニアは膨張するので、むっちゃ痛い」と出てきた。元々椎間板ヘルニアは骨と骨の負荷の影響で神経が飛び出てむっちゃ痛いという症例らしいので、膨張したらそりゃ痛いんだなと、どうやったら痛くないかを考えないといけなかった。

 ちなみに仰向けで寝るのは完全にアウト。試しに膝の間にタオルケットを詰めて寝てみたが、腰の負担が特に消えなかった上に起き上がれなかったのでアウト。

 うつ伏せで寝てみた。うつ伏せもなかなか起き上がることができなかった。ちなみにヘルニアが出ている左側を下に向けて寝るのは、お前死にたいのかと言わんばかりのつらさで駄目だった。

 結局いろいろ試して一番痛みが少なくよく眠れたのは、左足を抱き枕の上に乗せて、右側を下にして眠るというものだった。そしてその抱き枕も、ただ固いだけのものでは駄目で、柔らかくて気持ちのいいものじゃないとむっちゃ痛いし抱き枕として機能しないことに気付いた。

 そうなるとなにが抱き枕にふさわしいのか。

 ……掛け布団であった。

 ふかふかの掛け布団の柔らかさが左足の負担を受け止めてくれ、なおかつ右半分を温めてくれる。

 ちなみに冬場だと無茶苦茶寒い。本当に寒い。仕方がないので抱き枕で左足の痛みを軽減させてから、薄い肌布団と毛布をかぶることで、左半分の温度をカバーしている。

 柔らかい布団。肌布団。毛布。あなたがたがなかったら、私の腰はとっくの昔に死んでいた。

 ありがとう、ありがとうと思いながら使っている。

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