大病院でうろうろ
さて、大病院である。
スマホを持っていなかったらうっかりと病院通り過ぎていた方向音痴な私は、「グーグルさんありがとう」と頭を下げながら、病院へ無事到着。
しかし大病院。腰には大変に優しくない場所である。足はガクガク、腰はズキズキしている中、すごい勢いでたらい回しにされていく。
私「MRIしに来ました」
受付「それではここから真っ直ぐ突き当たりの事務所に行って」
私「MRIしに来ました」
事務所A「それではMRIの説明しますね……うんぬん。それから真っ直ぐ行った先の事務所に行って」
私「MRI……」
事務所B「地下!」
ここどこだよー。私どこ向かってるんだよー。なんで事務所から事務所にたらい回しにされてるのー。
このときの私は、「もうはよMRI終わらせて帰りたい」という強い意思を持って歩いていた。ここは大病院。一歩道を踏み外したらもうどこだかわからない場所。ここで行き倒れても誰も助けてくれない……いや、あちこちに人はいるんでもしかすると助けてくれるかもしれないが、腰痛悪化で倒れているアホをどれだけの人が助けてくれるかがわからない。
私は半泣きで次々と変わっていく事務処理のファイルを持って、やっと目的のMRIの場所へと到着した。
技師「金属のものやヒートテックのものは駄目ですよ」
私「メガネは途中まで持っていって大丈夫ですか? あと自分の服のどれがヒートテックかちょっと忘れました」(ユニクロのハイネックとか、着潰すとヒートテックだったかどうかよく忘れる)
技師「じゃあ検査着出しますんで、それ着てくださいね。メガネは危ないんで途中まで付けてて大丈夫ですよ。こちらで預かりますから。閉鎖恐怖症とか大丈夫ですか?」
私「あ、好きです」(狭いところ好き)
こうして、検査着に着替えてスタンバイ。
お医者さんがちゃんと「こいつ腰むっちゃ悪い」と紹介状書いてくれたおかげで、どうにか腰に負担かからない姿勢で横たわることができた。
技師「それじゃあ音楽流しますから、これ聞いててくださいね。目を閉じててください」
私「はい」
メガネを預けたら明日も見えないくらいに目が悪い私は、もう目を閉じてヘッドフォンの音楽を聞いているくらいしかやることがなかったが。
MRI中、むっちゃうるさい。
嵐が流れてる気がするがなんも聞こえない。嵐頑張れ、多分花男の主題歌な気がする。あいみょんが流れてる気がするがなんか聞こえない。これなんの曲だっけ。多分アニソン。
本当にうるさかったので、ひとりでイントロクイズをしている間に終わった。
ふらふらしながら、会計どこだと徘徊しながら、どうにか終了したのだった。
ここから自転車で家に帰れた自分は偉いと思う。
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