医師の宣告 親の証言
さて、整形外科である。
普段だったら近所にあるので、自転車でついーっと行けるのだが、ぎっくり腰私、足が上げられない。足が上げられないとどうなるのか。自転車を漕げないのである。
しかし歩きだとそこそこ時間がかかる上、腰がグキッグキッと変な癖が付いている。そうなるとどうなるか。
……歩いて自転車を杖替わりに押して行くことになった。腰が途中でグキッグキッと言う。もし自転車を押していなかったら、途中で倒れていただろう。ありがとう自転車、ありがとう自転車。すぐ錆びる以外は特に文句がない自転車です。
病院につき、待合室で待っていて気が付いた。
突然だが、私の身長はそこそこ高い。最近は若者皆高身長らしいが、アラフォーで170cmはそこそこの大きさだと思う。待合室の腰掛、座る高さが低くて、一度腰を降ろしたら立てない。幸いにも個人病院だったため、受付さんが私がパタパタ立てないのを見て、腕を貸してくれた。ありがとう、受付さん。重かったでしょうすまねえ、受付さん。
お医者さんと問診してから、レントゲンを撮ることに。レントゲンを見てから、お医者さんと再びお話。
医師「骨がS字に曲がってますねえ」
私「はい、なんか昔からずっと曲がってるって言われてます」
医師「これのせいでねえ、圧力がすごい腰にかかってるんですよ」
私「はあ……」
医師「具体的にはここだけ五十代の負荷がかかっています」
私「」(アラフォー)
コルセットをくれ、湿布と痛み止めと胃薬の処方箋をもらって帰っていく私。
五十代。そうか。腰だけ五十代なのか。
十代から痛い痛いと思っていたが、五十代だったらさぞや痛いんだろうなあ。祖母も腰が痛くって腰が曲げられなくって風呂洗えなくなったから、母が風呂を洗いに行っているもんなあ。大変だよなあ。
頭が宇宙猫になりながら、ぽてぽてと帰る。
そんな中、唐突に母に言われた。
母「あんた小学生の健康診断の時点で、既に骨曲がってたよ。そのときはお医者さんに『骨矯正します? 必要あるかわかりませんが』って言われたのよ」
私「」
母「必要ないからいっかあと思って放っておいたけど。あんた生まれたときにグキッて骨曲がったらしくって。すまんねえ」
私「」
十代から腰痛いようと病院通っていたが、そんな大昔からだったら、もうどうしようもねえなあと、コルセットはめながら黄昏る私。
とりあえず腰悪い人はまじで重いもの持ったら腰に負担かかるし、なんだったら屈む姿勢も無理なので、なるべく優しくしてあげてと思うのだった。
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