第36話
お読み下さりありがとうございます!
本日2話目の更新になります。
1話目がまだの方はそちらからお読みください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
教室を出た遥は琴葉を迎えに行く。
「琴葉ちゃんの方はホームルーム終わってるかな?」
「1年だし私達より早そうだけど、どうだろね」
「ふんふふ〜ん」
「落ち着きなって」
「あ、終わってるね!こーとはちゃーん!」
「ちょっ!?」
琴葉のクラスもホームルームが終わっていることを確認した遥は教室に突撃して行った。
「きゃっ!」
「んふふ〜!ぎゃっ!」
「アホかお前は!」
「みーちゃん痛いよ…ぶたなくてもいいじゃん…」
「お前が突っ込んで行くからだろ!」
「遥先輩、びっくりするのでなるべくゆっくり来て貰えると…」
「うぅ…ごめん」
「みんなもごめんね!」
三咲は琴葉の周りに集まってお喋りをしていた生徒達にも謝罪をする。
「大丈夫ですよ!柊さんと小鳥遊先輩のイチャイチャが見れたので!」
「お、おう…」
まさかの返しに若干引き気味の三咲。
しかし、琴葉と遥の関係について受け入れられているようで安心していた。
「はる、この後予定あるんだしそろそろ」
「あっ、そうだね!みんなごめんね!琴葉ちゃんは貰っていくね!」
「遥先輩!?」
「みんなじゃ〜ね〜!」
「メリークリスマス!」
「み、みなさん!さようなら!」
三人はそれぞれに挨拶をして帰って行った。
一方残された琴葉のクラスメイトの中に三咲に惚れた女子生徒が居たとか居ないとか…。
◇
「琴葉ちゃん!何鍋がいい?」
「うーん、そうですね。ミルフィーユ鍋とかどうですか?今日確かいつものスーパーでバラ肉が安かったはずです」
「おっ!いいね!あ、あとケーキも買ってこ?」
「ケーキは夜に食べるんじゃないのか?」
「んー、どうする?琴葉ちゃん?」
「私もお昼に食べるので大丈夫ですよ!」
「じゃあ買ってこ〜!」
手を繋いで歩く遥と琴葉。その後ろをついて行く三咲。遥は時折振り返って三咲に話を振る。
そうして、学校とマンションの丁度中間辺りにあるスーパーに着いた。
「あ、琴葉ちゃん、カート私が押すよ」
「ありがとうございます」
「カゴ二つ要るかな?」
「そうですね…ついでに色々買って帰りますか」
「うん!あ、でも向こうに行くこと考えると買いすぎも良くないね」
「あーそうでしたね。足りなそうなものを少し買っておくくらいにしますか」
「それがいいね!」
「…………夫婦かっ!」
二人の慣れたやり取りについついツッコミを入れてしまった三咲。
「えっ!?」
「んっ!?」
「あ、ごめん…つい…あんまりにもナチュラルだったから…」
「あーそうだね。そう言えばみーちゃんに言ってなかったけど、今琴葉ちゃんと一緒に住んでるんだよね」
「えっ!?あっ……あぅ…」
三咲はあまりの衝撃に大きな声が出てしまい、周りにいた人達から一斉に視線を向けられ、顔を赤くして俯いてしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます