第5話 表紙も案外すぐに作れる。型あればこその物種よ
ちょっと、都都逸調で表題を作ってみました。
今回は、自己出版していく上では避けて通れないどころか、その書籍はもとより下手すればその作者自体の顔とさえなり得るもの。
そうです。表紙についてのお話です。
内容がいくらあっても、表紙がなければ本にならない。
というわけで、表紙を作らなきゃ。
だけど、デザインとか何とか、考えるだけで気が重い。
こんな気分にもなりましょう。
こっちは文章を書いてなんぼのことをやっているのだ。
そんな、いちいちデザインなんかしていられるか。
いちいち、一から、やっていられるか。
いちはいちでも、壱(ひと)まとめにやってしまいたい。
そりゃあ、外注すればいいものができるかもしれないが、数万円もかけてやってもらえるような余力なんかないからね。あったとしても、サウナか温泉に行って酒でも飲んでいる方がよほどましや(わっはっは)。
そんな思いにもなろうもの。
そんなことを言ってみたものの、こんな時間を過ごすくらいなら何かワードで文字でも打込んでみればいいだろうという気もするが、そんな気自体、起こす気力もなくなってしまうのです。そんな折、ネット上で自己出版、事のついでに電子書籍についても探し始めていました。そうこうしているうちに、ここも案外、ゲーム感覚で突破できるサイトに出会えました。
epub.works 電子書籍が作れる情報サイト
このサイトの中に、表紙が作れるページがあります。
ここは本来電子書籍をつくるサイトですが、そりゃあ、表紙も作れるようにする必要もありましょう。ならばということで、そういう機能のあるページもあるってことなのかと、納得。
https://epub.works/createcover
↑ こちらのページをご参照ください。
私は先日、詩の作品群の中で、こんな言葉を披露しました。
およそすべてのモノにおいて、目的外使用のできない余地のないものはない。
これは、大学の先輩で現在ある私立高校の理事を務めておられる方が学習塾をされていたときに言っておられたこの言葉を変えて作ったものです。
元の言葉は、こう。
およそビジネスにおいて、交渉の余地のないものはない。
つまり、ビジネスにおいてはどんなことでも交渉してみることが肝要であるということです。同じ国立大学でもその先輩は工学部、私はというと法学部とは名ばかりの阿呆学部でございますが(わっはっは)、こういう猿もはばかるであろう真似だけは得意と来ておるようであります。
冗談はさておきまして、先ほどの私の言葉のほうを想起されたい。なお、少しばかり先輩のお言葉も想起していただくと、今後の理解が深まると思われますので、そこも御意識頂ければと存じます。
この言葉をあえてここで引っ張ってきたのには、理由があります。
先ほどの表紙作成ソフトですが、御覧になっていただければお判りいただけると思いますが、いくつかのパターンがあって、それで文字の大きさや背景の色、それに写真をつけるつけない、帯をつけるつけない、いくつかのバージョンで表紙を作成することが可能な仕掛けとなっております。
本来は電子書籍用ですが、これはうまく使えば紙の本にも転用可能。
パブファンさんの個人ページにはPOD出版に際しては表表紙、裏表紙及び背表紙の作成サポートサイトもありますが、私はあえてこちらのサイトを使って色々変えてみながら表紙を作るようにしております。
無論、ワードなどを使って一から作ることも出来なくはないでしょうし、現に裏表紙で自分の撮影した写真を入れて制作したものもありますが、いちいちそこで無駄な力を使うのも難なので、上記サイトを使っているのです。
そんな折、ある方のブログか何かで、電子書籍においても帯を作るようにしている、そうしたら上製本につくあの帯と同じような効果が期待できるとか何とか、そういうことを目にしたので、それなら私もそれをやろうと。
そんなちょっとした情報を取り入れることで、案外突破口も開けるのです。
そのサイトにも帯を作れるバージョンがありますので、早速それも活用。
何度か試しに作ってみて、気に入ったのができれば、それをダウンロードして保存します。だめなら、戻って色や文字を変えてまたやってみればいい。
このとき、表表紙だけでなく裏表紙も作ることがあります。そうしておけば表裏とも統一した表紙にできるという次第。
それから背表紙については、これは、ワードを使ってアマゾンサイトで指定されたサイズのモノを作り、それに色を付けて制作しました。
かくして、表紙の問題はこれでクリアできました。
POD出版に際しては、パブファンさんの場合、PDFにしないと受付けてもらえません。エラーが出ます。その旨、数分以内に返ってきます。
もう一つ。透明効果も排除しないとエラーになる。ここは本文と同じです。
ですが、透明効果は何もPDFの有料バージョンにしなくても大丈夫。
パブファンのサイト中に、透明効果を排除してくれる機能があります。これは数冊作った後で気づいたのですが、PDFデータにまでしておけば、あとは登録ページの表紙作成支援サイトもありますので、そこをクリックすれば、こちらのPDFでの登録に使える表紙データが出来上がります(透明効果も抜かれる)。それをダウンロードして、元のPDFデータに上書きしておけば、もう安心。これを使えるようになって、ワードに落としてごそごそとやる手間が省けるようになりました。
こういうことって、場数を踏んでいくうちに気付くこともあるのですよ。
さて、上記サイトを使ってできた表紙。
これは jpg 写真バージョンですが、それをPDF保存し、さらにそのパブファンサイトの機能を使って透明効果をせん滅(!)したデータをパソコン上にダウンロードして先ほどのPDFデータに上書します。こうしておけば無駄なデータを残すことなく使えます。透明効果付のPDFデータ、最初はそれも残していましたが、今はデスクトップ上にいる間に上書して残さないようにしています。
こうすることで、無駄なデータを残さないでHDの容量の無駄遣いと検索時の混乱を防ぐことが可能になります。
こうしてできた表紙データですが、PDFだけでなく、写真データも残しておきます。こちらは、そのまま電子書籍に転用できます。
そうか、元が電子書籍用のサイトだった(苦笑)。
なお、パブファンさんの電子書籍については、大きさ指定と jpeg データでの登録が求められていますので、制作時にそちらの処置もやっておきます。
ただし、パブファン以外の電子書籍登録サイトでは元のデータでも大丈夫なところもありますから、そちらも残しておきます。むろん、
jpg と jpeg の区別がすぐできるように!
データ名にはそのことをしっかり明記しておくことは言うまでもありません。
間違えてしまうと登録時にいちいちエラーを食らうから。はい。
いくら数分内に返答が来てすぐに直せるとは言っても、そういう無駄なことに手を煩わされるのはかなわんですからね。
・・・・・・・ ・・・・・ ・
さてさてさて!
ここまではまともな使用法でしたが、ここからは、先ほどの私の弁ではありませんが、いささか目的外的な使用例を御紹介しますね。
先ほどの表紙作成サイトですが、何もPOD出版や電子書籍出版時に使うだけではもったいない。このカクヨム等のサイトに出している自身の作品の表紙を作ってみるなんてことも可能です。あるいは、ネット上の名刺代わりになるようなものも作成可能です。
確かに、この表紙作成サイトで提示されているバージョンはさほど多くありません。もう少し機能があったらいいのになと感じられる方もおられましょう。
しかし、だからこそ、いいのです。
短歌や俳句といった短詩形文学が歴史の風雪に耐えて今も作られていることを想起してみていただきたい。
文字数の制限という枠組が用意されているからこそ、そこにはめていくらでも歌を詠んでいけるわけ。無論その型を外した川柳や自由律俳句といったものもありますけれど、それはその型があってこそのものなのです。そういう枠組がなければ、泣けてくるくらい歌なんか詠みようがないし、そんな文化、とっくに廃れていたかもしれない。
思考の無駄を排除した「型」があるからこそ、無限の展開ができるのです。
その展開先に、思考と作業を集中させることができるから。
電子書籍版の表紙作成サイトというものは、形を変えてそのことを教えてくれているのです。
ぜひ、これは皆さん、出版するしないにかかわらず、御自身の作品の表紙をそのサイトという枠を通して、試しに作ってみてください。それだけでも、思考の整理ができます。出来上がったその表紙も確かに大事です。なんせ、最低でもその作品の顔となるのですから。
しかしそれ以上に、その表紙を作っていく過程(途上)でこそ、作者としての思考の整理がなされるのです。ゆくゆくは、今後その作品を作っていく上での大きなヒントが得られるかもしれませんよ。
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