第12話

『え……嘘……』

『本当じゃ……

とりあえずカミラと京夜を呼ぶか……

お主名前は?』

『あなたも知らないのね……工藤 悠です』

『悠お主はここで待っておれ、呼んでくる』

そうしてラミアさんは走って

京也君と校長先生を呼びに行った。


『京夜!今すぐ来い!』

ラミアは慌てている様子で

そのような事を言ってきた。

『どしたんだ?工藤さんとなんかあったのか?』

と俺は呑気にそんな事を聞いていた。

『とりあえずついて来い!』

『はいはい、分かりましたよー』

そう言って付いていくと今度は校長室へ向かった。

『カミラ!一緒に来て欲しい』

『ちょうどよかった……

私もあなた方に用がありましたから』

『ちょ、ちょっとカミラさんよ……

笑顔でも目が笑っておらぬが?』

『私は笑顔ですよ……

それで何かあったのですか?』

『それが、私のクラスにいる悠という奴が

吸血契約されていた……』

そうラミアが伝えると校長の顔からは

本当に笑顔が消えていた。

『分かりました。すぐ向かいましょう』

そう答えてそうして俺、校長はラミアと一緒に

校舎裏にいった。


そこには工藤さんが怯えるように

日陰に身を隠していた。


『何をやってるんじゃ?』

『だ、だってラミアさんが

吸血鬼になったって言ったから』

『普通に考えてみろ……

お主太陽の下で普通に動いておったろ。

もし太陽に晒されて灰になっているなら、

私や京夜は既に灰になっておる』


『あなたが悠さんですね。一つ確認しますね』

『はい…』

そうして校長は工藤さんに質問を始めた。


『ここ最近で不審な人物と接触しましたか?』

『不審者ですか?そうですね……

接触していませんね』

『そうですか……

では寝ている間にやられた可能性がありますね…

犯人がわからない以上調べるしかないですね』

『ここで話しても疲れるだけじゃ……

京夜の家に行くぞ〜私は疲れたのじゃ〜』

『おいコラ……

どうして俺の家に行く必要があるんだよ……』

『別にいいじゃろ?

何か見られて困るものとか無かろう

それに今は私とお主でしか暮らしておらぬではないか』

『いやそうなんだけど

1番最後のがやばいんだよ……』

とそんな会話を小声でしていると

『そうですね。ここで話していても

しょうがないですから行きましょうか』

『そうだね』

と何故か俺を抜いた全員賛成で急遽家に集まることになった。

『おい……だからどうして俺の家に集まることに

なってるんだ…』

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