第9話

授業が終わると男女問わず、

ラミアの席に集まり質問攻めをしていた。


内容はよくあるもので、

どうして転校してきたのか

趣味は何か

どんな学校にいたのか

とかそんな質問の中でたまに

本当に吸血鬼なのか?

と言った内容が混ざっていた。


『とりあえず……落ち着いてくれ』と

場を落ち着かせようとするが

聞く耳を持ってくれず、

質問攻めにあっていると

ラミアが不機嫌そうな感じで、

『鬱陶しいぞ…人間風情が…

私に気安く話しかけるな』

と言い放った。


そうすると、教室が凍りついたような空気になった。


うん……これはまずいな……このままだと

高校生活がこのロリババアと二人きりで

送ることになってしまう!

それだけは絶対に嫌だ!

『ラミア……みんなに謝れ』

『断る』

とそっぽを向かれてしまった。

はぁ…と俺はため息をついて、

一応場を収めるために

『こいつも悪気があったわけではないんだ。

許して欲しい。

あと流石にみんな一斉に聞き過ぎだと思う。

俺達は聖徳太子じゃないんだから』

と謝罪と一緒にちょっとした注意をした。


その後全員ラミアの席から離れていった。


『なんであんなこと言ったんだ?』

『先程も言ったように鬱陶しかったんじゃ。

夏場寝ている時に

羽虫が耳元を飛んでいるやつじゃ!』

『お前にとってアレは羽虫の羽音と

同等だったのか……

とりあえず、校長から学校に来るように言われているからみんなとまではいかないが、

少しでいいから仲良くしろよ』

『それは難しいの……』

そう言いながらラミアは机に伏せた。

その時心なしか最初会った時みたいな、

寂しげな顔をしていた。


そうしてチャイムが鳴り、

次の授業が始まるのだった。

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