狼と羊2

それから毎日狼と羊ごっこはどこかの時間でやる事になった。


お風呂の時にアレックスに「ここで立って足はここね」と片足を座ったアレックスの肩に乗せてお風呂のへりに手を置いてソコをアレックスが食べていた。


私がプルプル震え出したら終わり。

続きは秘密基地だ。


毎日の繰り返しで気づいた事はアレックスは私を食べてる時「気持ちいい」と思ってるって事。

なんで分かるかと言うと、前に私がアレックスを洗った時に硬くなっていた身体の一部が毎回硬くなってるから。


私もいつの間にかアレックスに食べられるのに慣れて時間になると「王子様ー、狼さんはー?」と聞くようになった。


少しずつ習慣になってく事に違和感は何も無かった。


「狼さんだよー」と言ってアレックスは私をソファーに座らせて食べるようになった。

食べてる所を見ててと言うのだ。


なんだか恥ずかしくて目をそらすと軽く噛まれる。

だから見てるしかなかったが、だんだんムズムズが大きくなるからじっとしてられなかった。


アレックスに「ムズムズする」と伝えると「逃げないで、大丈夫だからね」と抱きしめて落ち着かせてくれた。

私が落ち着くとアレックスはまた私を食べる。


その繰り返し。


ある日父に殴られて泣きながらアレックスの所に行くと「ミミズ腫れになってるの痛いね」と冷たいタオルで冷やしてくれた。

私は泣きながら「もう嫌だ痛いの嫌だ」とアレックスに泣きついた。


アレックスが「じゃあ痛いの忘れさせてあげようか?」と言ったので私は泣きながら頷いた。


秘密基地に入って服を脱いでマッサージをされてるとだんだん気分が落ち着いてきた。


アレックスは「落ち着いたなら始めるね」と言って私を食べ始めた。

いつもはムズムズするとやめてくれるのにその時はやめてくれなくて、「大きい声はダメだからね」と言ってハンカチを噛むように言ってきた。

「痛いのはいや……」怖くなって半泣きで言うと、

「大丈夫、絶対に痛くないって約束するよ、僕が嘘ついた事ある?」そう言われると私は何故か大丈夫だと思えて大人しくハンカチを噛んだ。

アレックスの肩に両足を乗せてまた食べられていた。ムズムズするとアレックスの頭を押して逃げようとしてしまう私の手をアレックスが押さえた。


私は逃げ場がなくムズムズする感覚がだんだん大きくなる事が怖くなってきてハンカチを噛みながら泣き出した。

それでもその時アレックスはやめてくれなくて私は頭が真っ白になるような体がどっかに行っちゃうような変な感覚になった。

それは一瞬だったようなすごく長い時間だった様な変な感じだった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る