秘密の遊び

秘密基地が出来て暫くするとアレックスは

秘密の遊びを教えてあげると言って色々見せてくれた。


手品とか見た事がなかった私は本当に魔法かと思ってすごく驚いた。

練習しても私には出来なくてアレックスに何度も何度も聞いた。


それでも私には出来なくて落ち込んでいると、

「もっと簡単な遊びもあるけど、やりたい?」と

アレックスが聞いてくれた。

「やりたい!」と答えるとアレックスは真面目な顔で

「教えるけど絶対に秘密にできる?誰にも言っちゃダメだよ?」と言ってきた。


私はすぐに頷いて「誰にも言わない!アレックスと2人だけの秘密に出来る!」と言って指切りをした。


秘密の遊びはまずは猫の鳴き声を真似することから始まった。

私はそれなら得意だとにゃーにゃー猫の鳴き真似をした。


アレックスは「上手だね、本物みたいだよ」と褒めてくれて「じゃあ次は……わんちゃんもできる?」と言いながら犬のぬいぐるみをくれた。

私は返事のかわりに「わん!」と鳴き真似をしてぬいぐるみを受け取った。


鳴き真似の練習が3日も続くと飽きてきて私は他の事がしたいとアレックスに言った。

「ジュリちゃんがキスしてくれたら次を教えるね」と言われたので私はアレックスにキスをした。

この時、私はアレックスにキスしてと言われると口にするのが当たり前だった。


アレックスの家の中では口にキスをする方が喜んでくれるから。

外でしようとしたら「外ではダメだよ、恥ずかしいからほっぺね」と笑われた。


アレックスに嫌われたくない私は何でも言う事を聞いた。

父にも「ちゃんとアレックスの言う事を聞けよ!じゃないともう行かせないからな!」と言われていたので

アレックスの言う事は絶対だった。


それでもアレックスの言う事に私の嫌だと思う事はなくて私は喜んで言う通りにしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る