第3話 神魅の儀式2
真っ暗になった夜の事...レインが寝静まったことを確認した二人は話始める。
「そろそろ儀式の日が近づいているな。レインはどうだ?礼儀作法の教師を招いているが上達しているか?」
「ええ。私が授業を見学したことがあったけど特に問題はなかったわ。それどころか完璧ね。もう社交界に出ても問題ないわ。」
「そうかそうか。あの子はやっぱりアイヤ似なんだな。とっても真面目でよく知識を吸収する。君によく似ているな。」
「それを言うならあの子はあなたにも似ているわ。一つのことに真っ直ぐに突き進んでいく。そういうところはとてもよく似ているわ。」
「フフフ。レインの将来が楽しみだな。どんな力をもらうのかね?もしかしたらこの世界を変えるほどの力をもらうかもしれないな。」
チリチリと暖炉の火が音を鳴らして燃えていた。
_____数日後____
「用意は出来たかい?レイン」
「忘れ物はない?」
「大丈夫です。お父様お母様。」
神魅の儀式当日になった。俺たちはこれから王都の大聖堂に向かう。どんな神様に力をもらうのか楽しみだ...
「心地の良い天気ですね。お母様」
「そうね。神様がみんなのことを祝福してくれているみたいね。」
「俺たちのときなんか土砂降りだったもんな」
「こらこら、不敬なこと言わないの」
ガラガラと舗装された道を馬車が走ってく。
「あっ!あれが王都ですか?お父様お母様」
「そうよ。あれが王都『グランツェル』よ」
「あそこはいつでも賑わってるからな。人の多さにきっと感動するだろう。」
少し青みがかった城壁が見えてきた。門にはたくさんの商人や冒険者が入ろうと列を作って待っていた。
「次の馬車!こちらへ!」
「アルケイン領主カイル=コンフォート!神魅の儀式のために来た次第だ!」
「カイン様ですね。はい、確認が取れました。お通りください!」
馬車は門番の検問を終えて大聖堂に向かう。心臓がドキドキと鳴る。緊張してきた。一体何の神様に力をもらえるのか。緊張しながらも馬車は進んでいった。
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