第2話 神田 朱音
階段からドタドタと足音が聞こえる。それを聞いて目が覚めた俺。気づいたら寝落ちしていたのだ
ろう。俺の部屋の扉が勢いよく開かれる。
「お兄ー」
「グファ!!急に飛びついてくるなよ。」
「いいじゃん!お兄成分足りないの。充電させてよ~~~」
とほざいてる奴。こいつは年が一つしか俺と変わらない俺の妹 神田 朱音(かんだ あかね)見ての通りブラコン。
だが容姿はとてもよく、俺の妹とは思えないくらい顔が整っている。体は小さく髪は黒でショート、目はクリクリしていて小動物みたいな感じだ。
無気力系男子は基本一人っ子が多い。俺も一人っ子が良かったなと思っているが、家族にそれを持ち出しては行けない。それは俺が決めたルール。家族には無気力系男子は演じず、本当の自分でいると決めたから。
「お兄、今日の入学式どうだった?友達できた?
あ、でも彼女は作ったらだめだよ?。」
「入学式で友達が出来るわけないだろ?安心しろ彼女は作らないから。」
「じゃあ私と付き合うってこと?もう///、お兄は私の事好きだね♡♡♡」
と訳の分からないこと言うので部屋から追い出す。追い出してもなおごちゃごちゃと言っているので扉に朱音対策用のラブコメの漫画などがとんでもなく入っているダンボールを設置する。これよって朱音は扉を開けることが出来ない。そして朱音諦めたのか「お兄のばーか」とかといって1階へ降りていった。
私の名前は神田 朱音。私には一つ歳の離れた神田 瑛二という兄が居る。お兄は昔から優しくてかっこいい。お兄は自分では気づいてないけど結構なイケメンだ。それを何回も言った事があるが、
「なんだ、欲しいものでもあるのか?。」
「そんな誰でも分かるような嘘ついて、褒めても何も出ないぞ。」
みたいな感じで全然まともに聞いてくれない。
そんな所も好きだけど。
でもお兄は、もう高校生。絶対にモテる。顔もいいし背も高い。普通に喋れば面白い会話だってできる。
そんなハイスペックなお兄がモテないわけがない。自分で言うのもなんだか私は、相当のブラコンだ。お兄が大好きだ。
お兄が中学校の時は、いつも他の女に見せつけるためにわざと一緒に腕を組みながら帰ったり、わざわざお兄の教室に行ってお弁当を届けたりした。その甲斐あって、中学校の女達は、お兄に手を出さなくなった。
でも高校は違う。なんでか分からないけどわざわざ遠くの高校を選んで、電車で通学している。私もお兄と同じ高校に行くつもりだけど、私が居ない1年間、変な虫がつかないようなんとかしないければ!
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