第31話 ベストアンサー

 先生Bもとい先程バカにされた先生は溜息をつきながら学校内を歩く。

 腹の中では煮えたぎるような怒りを噛み締めながら


「クソ!なんだあの化け物は!……あたし達のことをことごとくバカにしやがるのも……大概にしてくれ!」


 そんな時、人の心の闇に漬け込む悪魔があるのが当たり前なわけで


「kkkkkkkk!!?」


「ああ?!うるさ……ひ、ひい?!な、あ、悪魔?!……まま、魔法ぎゃあああ?!」


 そのからだを乗っ取り、ゆっくりと起き上がる悪魔は


「はぁ……この程度の知能の雑魚ですか……まあいいでしょう……では改めてこの学園を排除にかかります」


 悪魔の名は『ミカエル』本来は、大天使のはずの彼女が悪魔になっているのもまた世界が反転している証なのだろう


 天使は悪魔となり、悪魔は天使となりうる。それはセフィロトの反転にして、あるべき律の消失


 ◇◇◇



 ?何か変な気配がするな?とリツは思ったが、それはそうとして倒したモンスターの処理が忙しかったのでスルーした。


 リツはとりあえず処理を終えたあと、自分の席に戻る。

 戻ると、どうやら最後のひとりが終わったところらしく合格者発表が行われていた



 まあ合格者とかどうでもいいので、さっさと学生を見せろ。そいつらに私より強そうなやつがいれば叩きのめす。


「まずはこちらの紙を見てください!」


 そう書かれた所謂掲示板らしき場所に名前が張り出されている。

 それを眺めていると、後ろから


「あら、同じクラスですわ!……ノエル様もフォール様もですの」


 何だ、同じクラスだったか。クラス名は『レジェンド』?……


 私たちがクラスに向かったところ、そこには椅子が四つしか無かった。


 そしてそこの張り紙にはこう、書いてあった。

『君ら強すぎ!教師足りない!手伝って?勿論金は出す!』


 ラップ?まあいいか


「私達に手伝って欲しいとか……どんだけですの……」


「まあ確かに校長があれだと先生も逃げるかもしれませんし」


「だな……まあそれならそれでいいか」


 そんな訳で学生として始まるのかと思ったら、まさかの先生扱い。


 始まった学園編は学校先生編としてスタート?!



「で?私のクラスはどこ?……Aクラス?」


 私はAクラスだそうだ。あ、ちゃんと補助の先生としてスタートなのね。そこんとこは流石にしっかりしていてくれてよかった。


 ◇◇



「出さーお前もAクラスなの?!」「マジかよww!やっぱ今年はあの後ろの皇女様やらかなり強いのが揃ってるらしいぜ」


「まぁ私がこのクラス1番なのは変わりないでしょう?」


「うるさいですわ!……それにしてもあの方々はどこに?」


 私は喧騒のクラスの扉を開けて中に入る。


「Aクラス副担やることになりました、リツです……あ〜何していいか知らんからとりあえず……てめぇらさっさと卒業させるからよろ」


 唖然とする教室。無理もない


「……?お前たしか受験してなかったか?……なんでお前先生やってるの?」


「そうですわ!まず貴方様は一体どんな……」


「うるせー!私だってなぁ!教室行ったらいきなり”お前今日から先生な”だぞ?!……何しろってんだ!?」


 私は机をぶん殴る。勿論その攻撃は『身体能力強化』により、馬鹿みたいな音を立ててめり込む


 私は溜息をつきながら、チェーンソーを取り出して地面に刺す


「……まぁ仕方ないので、君らの卒業までをサポートしつつ、あたしらはあたしなりの道に進めるように努力しますので」


 お見知り置きを……と言おうとした瞬間、隣のクラスが消し飛ぶ。


「はうあ……?!な、なんで?!」


 ノエルを1人にするべきでは無いという訳だったか。

 うーんこれはまずい気がする。


 私はそう思わざるを得なかった。何故なら


「ドッカーンですわ!まずは皆様火力を上げますのよ!」


「いいか?剣は世界を断つ!こんなふうにな! 」


「君ら〜先生の自覚持ってなー」


 最早周囲では何かものが好き飛ぶのが日常茶飯事になりかけていた。

 実際、付き添いのはずの先生たちは白目むいて気絶しているし、最早なんと言うか



「まともな学校生活が起きる気がしないんだが?」

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