第28話 ごり押すことが私の人生
ラーバルンはかわいた笑い声が出る。ありえない、有り得ないと何度もつぶやく
「あ?……なんだてめぇボケたか?まぁ無理もねえか……あの程度の迷宮を作るしか出来ねぇんだもんなぁ」
誓って言うが、あの迷宮は少なくとも1年は出て来れないレベルのものだったはずだ
彼は自分の魔法に誇りを持っていた。故に
「あ、有り得ないのだぞ?」
ブチギレるほか無かった。その様子を見ながら、レフィアとノエルはため息を吐き出す
「……その人はそう言うお方ですわ」
「そうですぅ……いかれてますぅ」
「ふむふむ……まて貴様らなぜ起きている?!」
ラーバルンは驚いて目を擦る。有り得ない、先程寝かしたはずの奴らが平然と起き上がっているのだ
そんな彼の困惑を跳ね除けるようにして、レフィアが放つ
「そもそも私達を舐めないでくださいまし」
「本当ですよぅ……そもそもそんなちんけな魔法、効くわけがないじゃないですか」
あんたら一旦寝てた気がするけどな
まあともかく、これで3対3になった訳で
「んじゃあそっちの怪人蜘蛛男と謎の美女は任せたわ」
そう言って私は校長だか教頭だか知らんがそいつに殴り掛かる。
「おのれぇ?!貴様らナメるなよォ?!」
「舐めるかよゴミが!……せめてなめろうにでもしてやんよ!?」
余談であるが、なめろうは魚料理である
◇◇
『連続魔法』『
「な、何故だ?!何故効かない?!」
私は飛んでくる魔法を次々と叩き落としつつ、チェーンソーにチャージしては投げ返す
「ははは!!楽しいねえ?!羽子板見てぇで楽しいなぁ?!」
どんどん打ち返す。その様子に校長の目から余裕が消し飛ぶ
まずい、まずいぞ?とラーバルンは思う
彼は昔から独り魔法を学び、それによる迫害等も受けていた。
彼は変わった魔法しか覚えれなかった悔しさをバネに『金色』の魔王にいつか認められるために努力した
しかし、そんな努力などリツには関係がない。
故に、いま彼は負ける
「はぁはぁはぁ……あ、有り得……ない」
彼の魔力が尽きた。それは普段はありえない展開だった。
「?お?もう終わりか?……案外早かったなぁ……」
なおこの間に普通の人ならば負けている。少なくともリツ以外であれば根負けしていたレベルの魔力と魔法の数々
しかし相手が悪すぎた。リツはその程度の魔法のダメージなど全く相手にしない。
「なぁ?もういいか?」
リツがそう迫っているのを確認してラーバルンは震えながら命乞いを始めた。
「な、なあ!貴様、金色様に使えないか?」
そう言いつつ、彼は潜在意識に働きかける魔法を利用して彼女をこちら側に引き込もうとする。
しかし、そもそもリツはこいつが誰なのか、また何をしているやつなのか、そして勇者学院とは何なのか理解していなかった。
故に、全くと言っていいほど無駄な行為であった。
「あーよくわかんねぇけど、とりあえず死ね」
そう言ってリツが振り下ろした攻撃は
『──困るのだが?』
『金色』の魔王の手によって防がれる
『あのなぁ……俺の名を知らないとは……教えてやろう?我が名』
「誰か知らねぇけど!私の前に立つなよ?……死ぬぜ?」
全く聞いていない。そもそもリツは戦いさえあれば何でもいいのだ。
こうして、『金色』バーサスリツの戦いが始まる。
なお、結末を最初に言っておくと一瞬で『金色』が負けた
完膚なきまでにね
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