第16話 旅は道ずれに

──────「で、この状況は一体?」


私たちは黒服の輩に囲まれていた。

先程、レジェンドウルフを倒したあと

せっかくだからこの伸びてしまっている奴らをどうにかしなくてはと言う話になり


「全く……自分の強さを過信するバカどもにはうんざりですわ」


と言いながらもちゃんとおぶりながら近くの町に連れて行って再び勇者学院を目指して進み始めたのだが


先程レジェンドウルフに襲われた位置からさほど離れていない場所で再び襲われているパーティを見つけたので


「おいおい大丈夫か?……ってなんだお前?」


駆け寄ったら一瞬で囲まれて魔法で氷漬けにされて今に至る。


「もう!さむいですぅ……仕方ないですね……『魔力爆発マナエクスプロード』!」


ドッカーンという激しい爆発と共に、周囲にいたヤツらは全員消し飛ぶ。


「危ないですわね……死ぬかと思いましたわ」

(嘘つけェ!……全く無傷じゃねえか)


私は心の中でツッコミをしつつ

ノエルの強さを改めて認識した。

今の爆発で、周囲50メートル四方が消し飛び、その余波であたりの木々がなぎ倒されている


それを使そんな結果を引き起こすのは紛れもなく彼女の才能だろう


「しかし改めてすごい魔法ですわね……さすが魔力のランクが最上位なだけありますわ」


しかし、今の爆音により周囲の魔物を呼び寄せてしまったのか、群れ……と言うには少々違和感があるが

大量の魔物が飛びかかってくる。


さらにその瞬間、私は右腕が吹き飛ばされる

(情報過多)


「!?伏せるんですの!」


慌てて私を倒して地面に伏せる。

ノエルは


「あ〜どこから攻撃されたんでしょう……?」


とか言いながら

純粋に魔力で固めた壁を作って守ってくれている


「そんなことより!貴女腕が……ま、まずは回復魔法をかけますわ……!」


慌てるレフィアに私は

「あ〜要らないから大丈夫〜」


そう言いながら私は腕を再生させる。

もちろん、いつもどうりの光景なのだが流石に初見ではビビったようで


「?!び、びっくりしましたわ!?……確かに再生能力の話は聞いていましたが……これ程とは……最早神業ではありませんこと?」


私はとりあえず、今何が起きたのかを考えながら立ち上がる


すると


バゴン!という音がして私の視界が真っ暗になる。

(おっと……顔を撃ち抜かれたか……でもこれで分かったぞ?……これはだな)


私は顔面を撃ち抜抜かれてその場に倒れる。

倒れるがそのままの格好で再生し、その後今何が起きたかを説明した。


「……異世界人からの襲撃……ですか?」


「もしくはそいつの力を奪った誰かだね」


私はそれを伝えつつ何故そう感じたのかを話す


「……弾丸が見えた」


ただそれだけだ。音速にも近しいそれをリツは目視していた。そんなこと……と考える人もいるかもしれない

しかし、彼女は『適応』というスキルを持っている。これは一発目に撃たれた弾丸に対する『適応』ということでもあり


リツは再び立ち上がる。

今度もまた顔面を攻撃されるが


「……効かねぇ!もう私にはな」


バキン!という音がして

逆に飛んできた弾丸が破壊される。

パッシブスキルのひとつ『耐性』


その効果による自動防御性能上昇効果によるものだ

彼女に同じ攻撃は3回までしか通らない。それは1度目の攻撃を分析、その後1度目の『適応』開始

2度目の攻撃にて『耐性』を展開、その後耐性値を食らったダメージ分追加

3度目にて、微細な調整を終え完全耐性を獲得する


まぁつまるところ、今彼女を撃ち抜いた奴の同じ攻撃手段はもう通じない


さて、と私は飛んだきた弾丸の角度からどこから撃たれたかを即座に判断し


「ヌゥン!」


一瞬で跳躍する



◇◇◇◇◇◇



俺の名はベルグル……異世界人の1人にして凄腕のスナイパーだ。俺が葬り去った奴らの数は100を越え、何奴も此奴も何故って顔をして死んでいくのを見るのが俺の趣味だ


そんな俺は異世界で銃撃つのが最強だと思って銃に関するチートスキルを手に入れたのだが


「素晴らしいよ!ぜひ我々の力になってくれ!」


隣の帝国の王様にそう言われてくら替えした



まぁ、今回も帝国に類する人からの司令で勇者学院の評判を下げるために勇者学院に試験を受けに行く奴らを定期的に痛めつけろと言われていてな。

とりあえずライフルで遠くから観察しながら1人ずついたぶっていた訳だが


「……当たったよな?……なんで生きてるんだ?」


先程撃った奴がすぐに起き上がった時、俺の銃を防がれたのか?と咄嗟に考えたが

そもそも魔法と剣の世界なんだあれぐらいは防がれてもおかしくない、そう思い再び顔面を狙い撃つ


「かわいい顔してるが……まぁ運がなかったと思ってくれよ……」


そう呟きながら俺は再び撃つ


クリーンヒット。これは流石に死んだだろうと思い、スコープを除くのをやめようとして俺は目を見開く。

信じられない光景、即ち何故か起き上がるターゲットがいた


「有り得ねえ!なんだ、何が!」


俺は再び狙い撃つ。

今度はスキル、『パーフェクトショット』を混ぜて撃つ


しかし……

「はぁ?!なんで防がれた!……有り得ねえ……あり……ひっ?!」


俺は突然背後に迫る影にびっくりして振り向く。

そこには


「はぁい!早速で悪いが……くたばれ!」


そう言ってチェーンソーをぶん回してくる女性もといターゲットがいた


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