第125話 アリシャの変貌
師匠とガーベラさんがアクセル王子を止めにいった。私は翼を広げて、お母さんとアリシャを連れて女学院へ向かって飛翔する。
『バサッ、バサッ、バサバサッ』
翼を羽ばたかせながら飛び上がると、そこからは女学院を目指して一気に速度を上げる、
『シュバッ!』
「わっ、これは凄いね!」
「わ、わわっ!」
お母さんは平気みたいだけど、アリシャはスピードに慣れないのか、余裕はないみたいなので声をかける。
「スピードを落とした方がいい?」
「い、いいえ!それより早く戻りましょう」
「OK、このまま行くね!」
場所移動では考えられないスピードで移動して、行くときは3日かかったのに、帰る時は数時間で女学院の上空に着いて、人が居ないことを確認してから校庭に降り立ったの。
『バサッ、バサバサ!』
『タンッ』
「はい、お疲れ様!」
「マール、お疲れ様!本当に飛べは早いね」
「はっ、はぁ~、そ、そうですね」
アリシャは高い所が苦手だったのか、顔面蒼白で立ってるのがやっとだった。私が手を貸そうとすると、お母さんがアリシャに肩を貸してくれたので、任せることにした。
「私がアリシャを運ぶから、先に部屋へ行ってお風呂の用意をしてくれる?」
「うん、お母さんの部屋で良いのかな?」
「そうだよ、私の部屋なら3人でも余裕で寝泊まりできるからね」
「OK、先に行ってるね」
温かいお風呂に浸かれば、アリシャが少しは楽になるだろうと思ったので、急いでお母さんの部屋へと移動したのだった。
§ミーナリア視点§
飛行の移動で女学院に着くと、アリシャは顔面蒼白になっていて、いつリバースしてもおかしくない状況だったので、マールには見られたくないだろうと思って、私の部屋へ先に戻って風呂の用意を頼んだ。
マールが見えなくなったのを確認すると、私はアリシャに声をかけながら背中を擦った。
「さてと、アリシャ大丈夫?マールは行ったからさ、吐いて楽になりなよ」
「おっ、おぅぇっ……」
耐えきれなくなったアリシャが、リバースすると同時にアリシャの容姿が見る見るうちには変貌していく……。
(えっ……、どういうこと?)
青白い肌に中性的な顔立ち、身体はそんなに大きくはなかった。そしてヒューマンではないとすぐに気づいた。
「お前は何者だ!」
「はっ、しまっ……」
己の今の姿に気づいたアリシャは、慌てて姿を戻そうとするが、私は指先に風の理魄を纏わせて首元に当てると、観念して目を閉じた。
「私は
アリシャの口から、自分が
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