第98話 修了試験
クラスメイトとの関係は変わることなく月日が経過して、修了試験の日を迎えた。
私達は王立学園の編入試験を目指す4人の勉強会と、修了試験に向けた勉強会も日替わりで開いて万全の態勢で試験に臨んだの。
初日は学力試験、2日目は武術試験、最終日は理力操作試験が行われた。
学力試験は語学、数学、歴史、理魄理力学の4教科が実施されて、試験が終わった後にアリグリアの部屋で今日の感想を伝え合う。
「マール以外のみんなはどんな感じだったの?」
「グリア?そんな言われ方をすると、凄く寂しいんだけど?」
「「だって満点でしょ?」」
私以外のみんなに感想を聞くから、少し拗ねた感じで声をかけると、みんなから突っ込まれた後は、アリグリアが改めてみんなに確認すると、手応えはあったと答えたので安心した。
「明日の武術試験はジュリー先生との手合わせだったわね。マールは全力を出すの?」
アリグリアが明日の武術試験で、ジュリエッタ先生を相手にどうするのかを聞いてきた。試験なので勝ちに拘る必要はないので、先生の動きに合わせるつもりだった
「全力なんて出さないよ?試験なんだから無理をする必要はないよね」
「でも、先生に勝ちたいと思わないの?」
全力を出さないと言うと、勝ちたくないの?と言われたけど、私自身としてはそこまで勝負というものに興味はなかった。
「武術対抗戦とかなら勝ちに拘るけど、個人の勝敗には興味がないかな?」
「はぁ~、マールらしいと言えばそうなるわね。私なら先生に勝つチャンスがあるのなら、勝ってみたいと思うのに」
アリグリアがそう言うと、他の4人も『ウンウン』と頷きながら何か期待するような目線を送ってきた。個人的には武術対抗戦の時くらいで良いと思ってるので、そのことを伝えた。
「いやいや、そんな目を向けられても全力は出さないよ?武術対抗戦くらいで十分でしょ?」
「えっ、そうね……全力じゃなかったんだ……」
キンバリーが目を丸くしながら驚きの言葉を漏らした。他の子達も驚いたようで、顔を見合わせていた。
「まぁ、明日で試験が終わる訳じゃないし、余力は残しておかないとダメだからさ、みんなも全力を出しちゃダメだよ?」
「「う、うん……きをつけるよ」」
そんな話をしてたんだけど、武術対抗戦に出場した5人は無条件満点とのことで、見学のみで2日目を終えたのだった。
そして、最終日の理力操作試験も終えて、修了試験試験が終わり結果を待つこととなった
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