第47話 対Cクラス戦

 私達が闘技場へ戻ると、第2試合のCクラス対Dクラスが始まるところだった。


 私はルクレツィアが居るDクラスの事が気になってしまう。私へは直接関与していないと判っていても、何かしら私の事を報告してるのかと考えると、背筋に悪寒が走る感覚がある……


 私はグリアの隣に座って、残りの試合で対戦する相手を確認をする。


 試合の方はルクレツィアの居るDクラスが、先鋒が4人抜きして大将とも接戦の末に敗れたけど、次の次鋒がしっかりと勝利をあげての圧勝に終わった。ただ、なにか違和感を感じる試合で、Dクラスの2人を見てると強さを感じなかった。


(個人の技術を上回る武具の性能って、そんな事があり得るのかな?)


 そんな事を思ってると、グリアが私の肩を軽く叩いてから話しかけてきた。


「相手はCクラスに決まったわね。マールから見た感じはどうだったの?」

「Bクラスの強さを基準にすれば、どっちも勝てない相手じゃないけど、Dクラスの生徒というか武具が気になったかな?」

「なにか変なところがあった?私はなにも思わなかったけど」

「ハッキリ言えない程度だよ?取り敢えずCクラスとの試合に集中しよう」


 私達は次の第3試合に向けて、軽くウォーミングアップをしてると、クリスティに支えられながらキャメリアがやって来た。


「キャメリア!具合はどうなの?」


 私は椅子を手にしてキャメリアに駆け寄って、椅子に座らせてから話を聞く事にした。キャメリアは私の行動に目を潤ませながら応えた。


「アイマール、ありがとう……試合に出れない私をメンバーに……本当にありがとう」

「その言葉は、クリスティやグリアにも言ってあげてね。それより身体はどうなの?」

「うん、立つ事は出来るんだけど、試合をするのは無理かな?」

「それは大丈夫だよ。私達はチーム何だから心は1つだからね」

「しっかりと応援するから頑張ってね」

「「任せてね!」」


 私達4人の輪から離れた場所で、こちらの様子を見ていたキンバリー様が声をかける。


「そろそろ次の試合よ。無駄話をしてないで準備をしなさいよね」

「そうだね。少し身体を動かそうか、キャメリアはゆっくりしててね」

「うん……」


 その後は、軽くウォーミングアップをしながら、クリスティの武具の持ち方などを指摘してると、第3試合が始まると声を掛けられてので、闘場へと向かって行った。


「AクラスとCクラスによる第3試合を始めるわよ。先鋒は闘場に上がって!」


 キャメリアがゆっくりと闘場へ上がると、ミナ先生に向かって棄権を伝える。


「戦えないので棄権をします」

「対戦者危険の為、勝者コリーナ!Aクラスの次鋒上がりなさい」


 次のクリスティは善戦はしたけど敗れてしまい、中堅である私が闘場へと上がる時に、クリスティに声をかける。


「ちゃんとデータは取れたよ。ありがとう」

「頑張ってね」


 私とクリスティは軽く拳を合わせてから、闘場へ上がって試合に挑んだけど、Bクラスのセイラやハーレイほどの強さはなく、第1試合と同様に5人抜きで勝利を収めて全勝で最終戦へ臨む事になったの。




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