第35話 クラス内リーグ戦 開始
クラスメイトの武具の見極めを終えて、剣を選んだクラスメイトには私が、槍を選択したクラスメイトにはグリアが、訓練の指導をしたの。
そして、武術対抗戦のメンバーを決める為の、クラス内リーグ戦の日を迎えて、訓練場に集合してリーグ戦の開始を待っている。
授業では木製の武具を使用してたけど、リーグ戦では模造武具を使用するの。木製と違ってかなり重い物になるのと、貴族令嬢は使い慣れた自前の模造武具を、平民は女学院が用意した模造武具を使用するハンデがある。
「今日から2日間でクラス内リーグ戦を行うね。戦績上位の5名が、武術対抗戦のメンバーになるから頑張るようにね」
「「はい」」
リーグ戦が始まって、貴族令嬢と平民の模擬戦闘が行われてるけど、学力のようにはいかず1勝もあげる事が出来なかった。
初日は私とグリアはアンナマリア、キャメリア、クリスティの3人の貴族令嬢と対戦する。普通に考えると貴族令嬢は6人なので、1人にでも勝てば上位5名に食い込める事になる。
そして、初日の終盤になり貴族令嬢同士の戦いが始まる。ジュリエッタ先生が名前を呼ぶ。
「アイマールとアンナマリア上がって」
「「はい」」
アンナマリアは双剣を、私はナックルグローブを装着して構えあった。
「アイマール?武具はそれで良いの?」
「はい、問題ありません」
「舐めないで!」
アンナマリアは侮辱されたと思ったのか、かなり怒っている。私は気にせず、拳を握りしめてファイティングポーズを取ると、模擬戦闘開始の声が掛かった。
「はじめ!」
「ヤーッ!」
開始早々に、アンナマリアは間合いを詰めて斬り掛かってきた。私は剣の軌道に合わせて、躱しながらさらに間合いを詰めていく。完全に懐に入ってしまえば、距離を取る為に下がろうする。アンナマリアが後方へ下がろうとした瞬間に、私が足払いをすると転倒したので、私は馬乗りなって拳を振り降ろす動作に入ると、先生が私の勝利を宣言する。
「それまで、勝者アイマール」
「ありがとうございました」
「っ、ありがとうございました……」
私は闘場から降りてグリアとハイタッチをすると、お互いに声を掛け合う。
「マールってあんなに速かったのね。流石に驚いたわ……」
「アリシャとの訓練で鍛えられたから、瞬間的な速さだけは少し自信があるんだよ。次はグリアでしょ?頑張ってね」
「任せて!」
私の次に行われたグリアとクリスティの模擬戦闘は、グリアの圧勝で終わった。その後も、私はキャメリアとクリスティを相手に、違う武具を使って勝利した。
クラス内リーグ戦の初日を終えて、全勝は私とグリア以外ではキンバリー様のみとなり、この3人は武術対抗戦のメンバーとなる事が確実となった。
そして、残り2枠を決めるクラス内リーグ戦の2日目を迎えた。
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