第33話 武術対抗戦へ向けて
学力対抗戦を優勝した事で、Aクラスのムードがさらに良くなってきた。相変わらずクラス委員の4人は蚊帳の外って感じだけどね。
「放課後の勉強会は続けるけど、武術対抗戦の準備もしないといけないわね」
勉強会をしてると、グリアが次の選抜対抗戦となる武術対抗戦の事を口にした。武術対抗戦の出場メンバーは、クラス全員の総当り戦を行って、上位の5人が出場する事となってるので、武術の訓練も必要になる。前期の武術対抗戦では理魄の使用は認められていない。自分の得意な武具を選んで純粋な技術のみの戦いになるの。
「武術は難しいよね。学力は全員が同じ事を学ぶだけで良かったけど、武術は得意な武具が別々だから同じ訓練ではダメだもん」
「そうよね。それぞれが武具が違う練習になるわよね」
私とグリアが、クラスで武術練習をする難しさを話してると、ミナ先生が私達に声を掛けてきた。
「意外と簡単だよ?貴族令嬢だと入学前から適性の武具を見極めてるけど、平民は入学して初めて武術を学ぶから、基本武具を使う娘達が殆どなんだよね」
平民の生徒は私達と違って、女学院に入学して初めて武具に触れる。武術の基礎を身に着けないと扱うのが難しい、双剣、扇、鞭などの特殊な武具を選択する事はない。授業で適当に武具を選んだ娘達ばかりなので、今なら適性を見極めて、基礎武具の剣か槍を使い始めて問題ないんだと理解した。
「あっ、剣か槍って事ですね!初等科前期の今なら、彼女達の動作を見て剣か槍の適性のなら簡単に見分けがつきますね」
「ふふっ、アイマールは本当に賢いね。これからヒントを与えようと思ったのに、答えを見つけるなんて驚いたよ」
「いいえ、ミナ先生のアドバイスは適格で判り易かったです。ありがとうございました」
「えっ、ちょっと?何の事を言ってるのか教えてくれないと判らないんどけど?」
グリアは私とミナ先生の言ってる意味が理解できないみたいで、首を傾げながら私に声を掛けてきた。
「明日の放課後は武具の見極めをするよ。詳しい事は夕食の後にグリアの部屋へ行くから、その時に説明するね」
「えっ、えぇ、判ったわ。ダブネ、そういう事だからよろしくね」
「かしこまりました」
ミナ先生のアドバイスを受けた後は、直ぐにアリシャと寮へ戻ってから、明日の放課後にクラスメイト達へ行う、武具の見極めの準備をする事にした。グリアの部屋へ行くまでに内容をまとめて書き出して、夕食後に部屋を訪ねて武具の見極めについて説明をしたの。
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