第22話 模擬戦闘

 私はキンバリー様と、理不尽な模擬戦闘を行う事になり、今日の授業はクラスメイト全員が模擬戦闘をする事になった。


 初めて模擬戦闘をするので、ジュリエッタ先生から簡単な説明があった。理由は判らないけど隣にミナ先生が立っていたの。


(模擬戦闘と聞いて見学に来たのかな?)


「これから模擬戦闘をしてもらうけど、簡単なルールを説明するね。今回の模擬戦闘は武具のみの使用で理魄は禁止なのと、武器は安全の為に模造品を使う。首から上への攻撃も禁止なのと、倒れた相手への追い打ちも禁止だからね。ルール違反があった場合は即失格と謹慎3日だよ。それと判定員はミナ先生にしてもらいます」

「今回の模擬戦闘で、判定員を任された選抜委員会顧問のミナです。私は違反に厳しいから心して模擬戦闘に挑むように」

「「お願いします」」


 先生の説明が終わると、軽くウォーミングアップをしたところで模擬戦闘が始まる。私とキンバリーは1番最後だ。


 最初は平民の生徒達が模擬戦闘を行い、クラスに居る貴族令嬢は6人なので、模擬戦闘は貴族令嬢同士で行われる。アリグリア様はキャメリアと当たるみたいだった。


「それまで!次はアリグリアとキャメリアね」

「「はい」」


 2人が闘場に上がった。アリグリア様とキャメリアは槍を持って構え合うと、ミナ先生の開始の合図で模擬戦闘が始まる。


「「やーっ!」」


 2人は掛け声をあげながら動き出す。先制はキャメリアで槍を上段に構えて振り下ろす。アリグリア様は槍を下から振り上げて、簡単にいなした後は、そのままキャメリアの肩に軽い一撃を入れた。


『シュタッ!』

「痛っ……」

「勝者アリグリア!」


 闘場から降りたアリグリア様は、私の近くにやって来て手を出したので、私達はハイタッチをして声を掛け合う。


「グリア、見事なカウンターだったね」

「マールとの練習の成果が出たわ。次は貴女ね手を抜き過ぎて負けちゃ駄目よ?」

「気をつけるね」


 ミナ先生が最後の模擬戦闘となる私とキンバリー様に声をかける。


「次が最後ね、キンバリーとアイマール!」

「「はい」」


 闘場に上がると、キンバリー様がミナ先生に提案をする。


「勝負を申し込んで模擬戦闘をする事になったので、アイマールとの模擬戦闘では、理魄の使用を認めて欲しいですわ」

「アイマールが認めるなら良いよ?」


 キンバリー様は、理魄を使った模擬戦闘を提案して、私が認めるならと言った。


「理魄を使うという事は才覚の使用も認められるんですよね?」

「そうだよ」

「判りました」

「ふん、格の違いをその身に刻んであげるわ」


 キンバリー様は双剣を私は何も持たずに向かい合う。ミナ先生も不思議な顔をして私に声をかけた。


「アイマールは武具は持たないのかな?」

「はい、私に武具は不要なので」

「そう、では模擬戦闘始め!」


 私とキンバリー様の模擬戦闘が始まった。





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