第19話 選抜委員の報告
選抜委員会の会合が行われた翌日、放課後に内容を報告をする事になった。
私は会合の時にある程度のメモを取っていたので、報告する内容をまとめておいたので、アリグリア様に渡して報告してもらう。
「これを渡しておくので、放課後の報告する時に使ってくださいね。隣にいますのでフォローは任せてくださいね」
「ありがとう、それなら心強いわ」
そして、放課後になり私達は選抜委員会で行われた内容を報告する。
「前日の選抜委員会で前期に行われる対抗戦の話し合いをしました。これからその内容を報告させて頂きます。前期に行われる対抗戦は学力と武術が行われ、それぞれ5名を選抜して対抗戦に挑みます。内容は以上になります」
アリグリア様が内容の報告を済ませたので、私は選抜メンバーの決め方について、提案する事にした。
「選抜メンバーの決め方について提案します。選抜対抗戦に参加するには勝ちたいと思うので、学力と武術のトップ5で挑みたいと思います。学力選抜は締切の直前に模擬試験をして、そのトップ5が選抜メンバーに、武術はクラス内でリーグ戦をして、そのトップ5が選抜メンバーにしたいと思います」
私の提案を聞いて、ジュリエッタ先生は頷いていたけど、生徒達はザワついていた。これまでの選抜対抗戦においては、貴族から出場するという慣例があったからだ。
キンバリー様は立ち上がって、怒りながらクラス全員に向けて声を発した。
「ちょっと、貴女は何を言ってるの?選抜対抗戦は貴族が選ばれて、数に満たいない時だけ平民が出る事になってるよの!」
「このクラスには貴族が6名なんだから、貴族の中から選べば済むじゃない!」
「「そうですわ!」」
キンバリー様に追随するようにアンナマリアが声をあげると、キャメリアとクリスティが同意の声を出した。
「先生、キンバリー様達はあのように言ってますが、校則にはそんな事は記載されてないと思うのですが?」
「その通りだよ。貴族令嬢は早くから教育を受けてるから、平民より優秀な生徒が多いんだよ。だから対抗戦には貴族令嬢が独占する形になったから、今のように慣例になったんだよ」
「そういう事なので、選抜メンバーの選出方法は生徒による多数決で決めても良いですよね?」
「選抜の事に関しては、選抜委員に決定権があるから構わないよ」
「それでは、選抜対抗戦の選出方法について、私の案で行うかの多数決をしたいと思います」
私は女学院の校則を全て確認していて、貴族が優先されるなんて事が記載されてない事を知っていたので、その事を先生に確認をしてから、選出方法については多数決で決める事を伝えた。
「ちょっと貴女、私の言う事が聞こえないの?」
「はい、キンバリーは選抜委員じゃないから、この件について口出しは禁止ね。さぁ、アイマールに案に賛成の人は手を上げて!」
キンバリー様が顔を真っ赤にして声を荒げると、ジュリエッタ先生がそれを制止して改めて多数決を取った。
多数決の結果はクラス委員の4人以外は、私の案に賛成してくれたので、選抜委員会の報告ら無事に終わったので解散した。
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