第9話 Aクラスの貴族令嬢
貴族令嬢が委員をする事が良いのなら、委員の選出についてジュリエッタ先生に提案をする。
「先生、Aクラスに在籍する貴族令嬢を教えてもらえますか?」
「良いけど、理由を教えてくれるかな?」
「貴族には階級があるので、上位の方から委員に就くべきだと思います」
「うん、正解だね。今からAクラスには在籍する貴族令嬢を伝えるわね」
先生から伝えられた貴族令嬢は次の通り。
【アリグリア.バーラント伯爵令嬢】
【キンバリー.シュスター伯爵令嬢】
【アンナマリア.ライトリー子爵令嬢】
【クリスティ.シェルトン子爵令嬢】
【キャメリア.シェルトン子爵令嬢】
【アイマール.レジストリー男爵令嬢】
Aクラスには6人の貴族令嬢が在籍していた。2人の伯爵令嬢が、どちらかの委員長になる事は確定事項として、残りは同格なので副委員長に誰がなるかが問題だね。
「クラス委員長と選抜委員長はアリグリア様とキンバリー様で決まりですね。副委員長と委員については、委員長に一任で良いでしょうか?」
「うん、それも正解だね。アリグリアとキンバリーで、どちらの委員長が良いかの希望はあるのかしら?」
先生も私と同意見で、2人居る伯爵令嬢が委員長に就く事になるので、2人に希望があるか確認をすると、キンバリー様が『はい』と手を上げてから希望する委員を先生に伝えた。
「私はクラス委員長を希望します。バーラント嬢とレジストリー嬢は仲がよろしいみたいなので、選抜委員は2人でされるとよろしいのでは?」
キンバリー様は、クラス委員を希望した後に、アリグリア様と私が仲が良いという事で、選抜委員をすれば良いと提案まで出したの。先生はその事について質問をされる。
「キンバリー、仲が良いのと委員を務めるのは別じゃないかしら?他に理由があるなら言ってくれないかしら?」
キンバリー様は『はぁ~』とため息をついてから、仕方なさそうな顔で話し始めたの。
「バーラント嬢は優秀な家系の中で、落ちこぼれとの評判があります。私を含めてライトリー嬢やシェルトン嬢は、バーラント嬢と仲良くしたいと思ってません。なので私がクラス委員をバーラント嬢が選抜委員をすれば、仲の良い者同士で嫌な思いをせずに済むと思います」
キンバリー様の言葉を受けて、アリグリア様は悲しそうな表情をしながら俯いた。先生は困った顔をしながら下級貴族の私達に声を掛ける。
「う〜ん、貴女達はそれで良いのかな?」
「本来ならそのような理由で委員を決めるべきではないと思います。ですがキンバリー様の言葉を聞いて、ご一緒する事に違和感を感じたので、アリグリア様がよろしければ、一緒に選抜委員を務めたいと思います」
私はキンバリー様を否定して、アリグリア様と選抜委員を務めたいと伝えた。隣りに座っていたアリグリア様がクラスの中で1番驚いていたの。
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