第4話 お嬢様は天才なのか?
家を出る為には女学院へ入学する必要があるので、私はアリシャと試験に向けた勉強と才覚の練習を始めたの。
藤原 愛音は大学へ通っていたので勉強については心配はしていなかった。実際にアリシャが用意してくれた参考書を手にした時は、学力試験では確実に満点が取れると思うほどに、こちらの世界の学力は驚くほど低かったの。
簡単に問題を解いて行くもんだから、アリシャは驚きながらも私を褒めてくれた。
「お嬢様は天才ですね。学力試験は間違いなく満点を取れますよ!」
本当にこの程度の問題なら満点を取れると思うけど、家から出る為には決して油断をせずに勉強に取り組むの。
次に才覚の練習なんだけど、頭で想像すると身体を自由に変換できるので使い方は直ぐに把握する事が出来た。試しに私が持っていた理魄の火水風雷を変換してみせると、勉強の時と同じように褒めてくれた。
「お嬢様は才覚まで天才なのですね!これなら間違いなく女学院へ入学出来ますよ」
王立学園を卒業してるアリシャから太鼓判を貰ったけど、決して油断する事なく入学試験当日まで努力を怠らないように頑張ったの。
※専属メイドのアリシャ目線です
アイマールお嬢様が家から出る為に、女学院を目指して受験勉強を始められた。あの日から部屋から出る事がなくなり、暗い部屋で好きな物語の本を読む毎日だったので、正直に言えば他の貴族令嬢達よりも勉強が遅れていると思っていた。
ところが、実際に勉強を始めて気付いたのだが、お嬢様の学力は私の想像以上に高かった。王国で最高レベルである王立学園を卒業してる私よりも遥かに優秀なのだ……お嬢様は天才なのか?
王立学園へ首席で入学していたと思われる程の学力は、異性へのトラウマさえなければと思ってしまった。
更にお嬢様の才覚である〚
これなら間違いなく女学院の入学試験に合格する筈だ。10歳になれば女学院へ入学して、お嬢様はレジストリー男爵家から出る事が出来るだろう。その時は専属メイドとして、このアリシャがついて参ります。
そして、月日が流れてアイマールお嬢様は9歳となり、王都にある女学院で入学試験の日を迎えた。家族への不信によりレジストリー男爵家から出る為に、一生懸命に努力をしたお嬢様は、無事に首席合格されたのであった。
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