第3話. あまりある急展開

 帰宅したら早速日記を読もうと考えていたわけだが、次の瞬間発狂しそうになった。暗闇の中で気づかなかったが、黒色と思っていたその日記の手帳の色は黒は黒でも血の色だった。30年の間で赤い血が固まって黒くなったのだろう。幸い、ビニールファイル式だったため、中身は読めそうだが、、、。日記をビニールファイルに入れるなんて、普通なのか。はたまた彼の変人ぶりが発揮されているのか、。警察に電話しようかと思ってやめた。この状況、私が疑われたりしないか。ただでさえ金もない定職もない家族もない生活に理不尽な前科がつくなぞ嫌すぎる。彼が死んでいるかも未だわからない。詳細が分かるまで下手に疑われるような行動はやめておこう。それにたとえ万が一最悪の事態が本当であっても警察はまだその事実を調べていない、見つけていないということだろう。黙っておけばばれやあしない。よし、このことは私の心のうちだけで止めておこう。私は何もしていないのだから。とりあえず本人の安否確認がしたいところだ。だが、今急にむやみに同期にそのように連絡して後で死体なんかが見つかって疑われるのもごめんだ。とりあえず、、、。私ができることはただいま目の前にある日記を読んで謎を解くに限るか。売れなかったとはいえ、もとミステリー作家志望だ。何かわかるかもしれない。そう考えて私は日記を開いた、、、、。

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