第6話 カフェイン除去の方法について

 デカフェ生活が始まって、まだ三年。

 今思うと、紅茶を飲むのも珈琲を飲むのも依存からくるものだったように思えます。


 一つ一つ、香りを楽しみ、飲み比べるなんて、以前の私はしていただろうか。

 紅茶も珈琲も、目が覚めるから飲んでいたのかもしれません。でも今は、その一杯をしっかり味わうようになりました。


 先日、初めてco-opのデカフェ珈琲を購入したんですよ。それは、通常の珈琲に負けないほどの苦みのあるものでした。日頃よく買う、UCCのデカフェ商品とは全く異なる衝撃でした。


 ところで昨日、珈琲のカフェイン除去がケミカルだから不安だというコメントを頂きました。

 昔からある方法の一つに、ジクロロメタンなどの媒体に生豆を漬けてカフェインを除去する方法があります。こちら、発ガン性の問題があるので、日本では輸入が禁止されているそうです。


 なお、先ほど話題に出したco-opのデカフェ珈琲はマウンテンウォーター方式という除去法を使っています。

 カフェインは水にとけやすい性質をもっています。それを利用して、生豆を水につけることでカフェインを除去することを考えたんですね。でも、他にも水溶性の成分が含まれてます。

 そこで、カフェイン以外の水溶性の成分をあらかじめ水に溶かし出し、水を飽和状態にします。そこに生豆を入れることで、カフェイン以外が水に溶け出すのを防ぐようにした訳です。


 他には、二酸化炭素抽出法があります。

 二酸化炭素を加圧して作った超臨海状態の液体を使ってカフェインを除去するそうです。カフェイン除去率がずいぶん高いそうです。

 ちなみに、UCCの「おいしいカフェインレスコーヒー」がこの二酸化炭素抽出法を使っています。

 co-opのものより、こちらの方が苦味が少なく、柔らかい飲み口でブラックでも飲みやすいです。冷えると少し酸味を感じるので、カフェオレにして飲むのもオススメです。


 なお、紅茶のカフェイン除去法も、二酸化炭素抽出によるものが主流だそうです。

 紅茶の茶葉を入れた容器を温度と圧力で調節し、超臨界状態の二酸化炭素を加えてカフェインを取り除くそうですよ。


 デカフェ商品に不安がある方もいると思いますが、このように、現在では薬品を使わない方法がとられています。

 

 カフェイン除去法が改善されても、どうしても、苦味が軽減しますので、各社はさらに努力が強いられます。

 例えばコーヒーであれば焙煎の火加減や時間などに工夫をしているでしょう。紅茶であれば、アールグレイのようにフレーバーを使うことで、風味を補っていますね。

 一般的には美味しくないなんて言われるデカフェ商品ですが、飲み比べると、より各社の努力が伺えます。ぜひ、一度試してみてください。


 ちなみに、個人的にですが、デカフェのアールグレイの一番のオススメは、JANATジャンナッツの商品です。アールグレイというと、茶葉にフレーバーがつけられたものですが、JANATのものは、柑橘のピールも入っていて、より香りが豊かです。カルディで取り扱っていますので、興味がある方はぜひ!

 スーパーで手軽に買うなら、トワイニングの商品が良いかと思います。ぜひ、他のものと飲み比べてみてください。

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