第3話 デカフェ? カフェインレス? ノンカフェイン?

 コロナ禍の影響もあってか、ここ数年、さらに健康志向が高まったように思います。


 コンビニではついに白湯のペットボトルが販売されましたし、スーパーの紅茶や緑茶等のティーバック商品の棚に、カフェインレス商品がだいぶ並ぶようになりましたよね。そんな商品を手に取ると「ノンカフェィン」「カフェインレス」「デカフェ」と異なった表示のものがあります。


 どれも同じでしょ。そう思いがちですが、ちょっとだけ違うんですよ。


 そもそもカフェインとは何か。

 簡単に言えば紅茶や珈琲に含まれた苦み成分です。


 紅茶や珈琲だけでなく、様々な植物に含まれるアルカロイドの一種で、解熱作用、共振作用、利尿作用などがあり、体に良い側面もあります。でも、摂取しすぎは体に悪影響を及ぼすこともあって、「カフェイン断ち」をする人が近年、増えているそうです。


 さて、本題の「デカフェ」ですが、この「デ」は取り除いたという意味で、紅茶や珈琲からカフェインを取り除いたものを意味します。

 「カフェインレス」の「レス」も同じ意味なので、何が違うのかと聞かれると難しいところですね。

 

 日本の珈琲に限られますが「カフェインレス」は「カフェインを九〇%取り除いた」商品にのみ表記が許されているそうです。これは全国公正取引協議会連合会での取り決め規則になります。海外ではまた違うようですし、残念なことに紅茶や緑茶には適用されません。


 なお、「ノンカフェィン」は、カフェインを元から含まないものになります。健康茶で有名なルイボスティーや麦茶、ハーブティーの類がこれに当たりますね。


 ところで──

「カフェインレスの紅茶や珈琲ってマズい」

「ハーブティーってミントでしょ。歯磨き粉の味がする」

 そんな風に思っている方も、いるかと思います。


  実は、デカフェ生活を始めた当初、私もデカフェ商品に良い印象をもっていませんでした。


 でも、カフェインレスの紅茶や珈琲が不味いなんてこともなければ、ハーブティーがミントティーだけなんてことも当然ないんです。

 むしろ、デカフェ生活を始めたことで、様々なフレーバーを楽しむことが出来るようになりました。


 どうして、カフェインレスは不味い、なんて話を聞くのか、私なりに考えてみました。

 

 子どもの頃、珈琲と言ったら「苦い大人の飲み物」だと思いませんでしたか?

 あの独特の苦みが珈琲の魅力の一つなんですよね。それを取り除いたのが「デカフェ」です。つまり、珈琲に苦みを求めている人にとっては物足りない味になってしまうのだと思います。


 紅茶はそんなに苦くないから変わらないと思うかもしれません。でも、意外と紅茶も苦み成分が香りを引き立て、良い仕事をしているんですよ。

 アールグレイのデカフェ商品を飲むと分かりますが、ベルガモットの香りが華やいだ後に広がる紅茶の香りが、デカフェは弱いんです。重さがないと言いますか、飲みやすいけど物足りない感じですね。


 つまりですね、デカフェの珈琲や紅茶は不味いという訳ではなく、飲みなれたものと比べると口当たりが優しくて、物足りなく感じるんだと思います。


 とても優しい口当たりですし、カフェインが取り除かれているということは、寝る前にリラックス効果を求めて飲める点がメリットとも言えます。

 今まで眠気覚ましに飲んでいたという方もいるでしょうが、ここは発想の転換で、睡眠前のリラックスタイムの一杯にデカフェ商品を選択するのは、いかがでしょうか?

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