第22話(山本五十六聯合艦隊司令長官戦死)

二十二話(山本五十六聯合艦隊司令長官戦死)


勝和18年(1943年)2月、日本軍はガダルカナル島撤退作戦(ケ号作戦)を発動した。これによりガダルカナル島を巡る攻防戦に日本軍は敗北した。

4月18日の事だった。前線激励視察の為に、聯合艦隊司令長官・山本五十六は一式陸上攻撃機に搭乗し、僅かな護衛機と共にブーゲンビル島へ向かった。

「長官、御覚悟願います」

「誰の差し金か知らんが好きにすればいい。この戦争のたたみ方を知っているのならな」

「死にゆく長官が気にされることではありません」

「君らに命じた人間は相当無責任なんだな」

「残念です」

「お互いにな」

山本長官を乗せた一式陸攻は長官を殺害後、意図的に墜落した。表向きは米軍機の待ち伏せによる戦死とされ、『海軍甲事件』として扱われるようになった。その後に山本五十六は元帥府に列せられて国葬された。

この後の5月12日、米軍がアッツ島に上陸。5月29日に日本軍は全滅する。これ以降、全滅を『玉砕』と表現されるようになる。

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