第2話 実を言うと。
こんな低スペックな私ですが、こう見えて専門学生なんですよ。(現在は学費を稼ぐために休学中)
20歳の時に、旦那の奨学金返済のために風俗を始め。
あまりにも売れなくてお金も無くて、22歳の時に東京に出る事を決め。そこではまあまあ売れたものの、店長と大喧嘩をしてクビになり。
そして、そのあとお世話になった他のお店で、自分のやりたいことが固まって、セカンドキャリアのために専門学校に行くことが目標になったんですね。
一応300万貯めて、そこからオープンキャンパスにも1人で行き。
色々吟味を重ねた結果、今通ってる学校に落ち着いたんですけども。
学校行きはじめた時にびっくりしたのは「普通」ていう感覚。
私が行ってる学校は、結構年齢層も高くて、下は18歳で、上は60歳と本当に様々。子供を育てながら学校に通っている人も多いし、本業で働きながら学校に通っている人もいる。
だからこそ、皆「ガチ」だ。
私はそんな中、旦那を養いながら、自分は必死で勉強しながら働いている状況。
仕事のことを聞かれても、馬鹿正直に「風俗です」なんて言えるわけもなく。介護職の夜勤なんだよね、て言うしかなくて。
後期の学費が足りなくて、金融機関にお金を借りたりした事もあった。それでも足りないから、足の小指が折れても働き続けたし、食事がまともに摂れない時も、逆に過食嘔吐になって毎日吐いてても働き続けた。
実技の試験は正直できる。問題は筆記試験。他の子達が帰って復習してる間に、私は2人分の食費を稼ぎに働いているから、何も授業内容が定着しない。
…皆が理解できてることが、私は理解できないのだ。
勉強の仕方がわからない。
どうやって覚えていったらいいのかもわからない。
先生の話してる内容も頭に入ってこない。
再講習ばかりでどんどん焦りが増してきた。
でも、当時の私は働くことが大優先でした。だって働かないと生きていけないから。
その中でも当時の旦那は「髪を赤色に染めたい」「服が欲しい」「どこどこに食べに行きたい」ていうことを私に話す。
それに対して私は「んー」と曖昧に返事を返す。
今、私ご飯食べても吐いちゃうんだけど。
友達と行く選択肢はないの?なんて。そんな不満を抱えながらも、働きながら私の精神はどんどんすり減っていって、いつの間にか家事をしなくなった旦那を支えながら、洗濯や掃除、ペットの面倒を見ながら家と学校と職場の行き来をしてるうちに、私の精神はとうとう限界に達した。
何度も死のうとした。何度も首をつった。それでも死ねなくて、死んだら迷惑がかかると思って、中々死ぬことができなかった。
そんな精神状態だったからなのか、私はいつの間にか掲示板を使ってセフレを募集して、セックスをすることにハマっていた。
…それも、首を絞めたり噛み跡をつけてくれる人ばかりを。
自分でもわからないけど、当時は苦しいのとか、痛いのが「気持ちい」と思っていたんです。だから、その時の私の二の腕は、常に汚い青痣だらけでした。たまにビンタしてくる人もいたから、顔にもアザができることもあったり。
そういう人とは、正直体の相性が合わなかった。
相性の良い人、私にとって都合のいい人を見つけるために、片っ端から連絡来た人と都合をつけて会った。それでも足りなくて、なんだか「この人じゃない」感が強くて、私はまた更に掲示板に新しいスレッドを投稿した。
『酒クズです。セックスの時に首絞めたり噛み跡つけてくれる人いませんか』
という私の掲示板の投稿に、彼が連絡してきたのが始まり。
『F TMですが、お酒好きです。よかったら仲良くしてください』
F T Mかあ、、、旦那と一緒なんだよなあ…と思いつつ、私は彼に対して
『こちらこそよろしくお願いします、お名前はなんて呼んだらいいですか?』
て返信してた。
この時の私は「どうせまた続かないだろう、下手くそかもしれない、私の求めてるプレイじゃないかも」て、あまり期待してなかった。
でも、彼とは自然と毎日連絡が続いた。
セフレが推しになりました。 あきなしあき @bia-kun
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。セフレが推しになりました。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
人生、谷あり、アタ丘あり。/水仙マドカ
★9 エッセイ・ノンフィクション 連載中 9話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます