第7章「訓練所にて」
エンマが里に来てから、一週間ほどが経った。
その間、エンマは、蓮花や蘭丸と共に霊術の修行をしたり、二人に連れられて里の中を歩き回ったりして、少しずつ花霞の里に慣れていった。
しかし、蓮花や、蘭丸の家族以外の、花霞の里の住人とは誰とも口を利くことはなかったのだった。
「今日は、エンマも一緒に私の稽古場へ行くわよ。」
一週間を過ぎた日の朝、蘭丸の家へやって来た蓮花がエンマに言った。
「稽古場?」
エンマが聞き返した。
「私はそこで、子供たちに霊術を教えているの。」
「へー、そんなことまでしてんのか。」
「蘭丸も教える立場なのよ。蘭丸は、稽古場より上級の、訓練所で霊剣を教えているわ。」
「くそっ、俺も早く霊剣を…。」
「霊術もまともに使えないエンマには、まだ無理だよ。」
蘭丸が言った。
「稽古場や、訓練所には、色んな人たちが来るから、そこでエンマも一緒に修行していれば、自然と里の人たちと交流できるはずよ。」
蓮花の目的はそちらの方にあるようだった。
「めんどくせえな…。」
「里の人たちと交流することが、修行よりも大事なことよ。私たちとだけ、仲良くしていればいいってもんじゃないでしょ。」
「おいらも行きたい!」
そこへ、フータが飛び込んできた。
「そうね。私の稽古場には、フータと同じくらいの子がたくさんいるわ。一緒に行きましょう。」
そういうわけで、エンマとフータは、蓮花に連れられて、稽古場へ行くことになった。
蘭丸も蓮花について来ようとしたが、蓮花に押し止められると、珍しく自分の訓練所へ向かって行った。
「ガキばっかりじゃねーか。」
稽古場に着くなり、エンマは言った。
そこには広い稽古場いっぱいに、三十人ほどの子供たちが集まっていた。
「稽古場はね、初級レベルの基本の霊術を身に付けるところなの。訓練所は、それより上の実戦的なものを学ぶところよ。だから、子供たちばかりなのは、当たり前よ。」
蓮花がエンマに説明しながら、稽古場に入って行くと、そこにいた子供たちが、蓮花の姿を見て嬉しそうにしたが、エンマの姿を見ると、途端に顔色が変わった。
「魔物だあーーーっ!」
「うわあーーーっ!」
子供たちは一斉に一塊になって、皆大声を出して怯えたり、喚いたり、泣いたりした。
「蓮花…。俺が来ちゃあまずかったんじゃねえのか?」
子供たちの怖がる様子を見て、エンマは首をすくめ、小声で蓮花に言った。
「いいのよ。どうせいつかは皆にエンマを知ってもらわなきゃいけないんだから。」
蓮花は、手をぱんぱんと叩いた。
「みんなやめなさい!この人は魔物じゃないわ。エンマよ。」
それでも、子供たちの泣き声は止まなかった。
「やいっ!うるせえぞ!おめえら!」
フータが子供たちの前に現れて叫んだ。
「おいらはフータってんだ!このエンマの兄貴の弟分さ!エンマの兄貴は魔物なんかじゃねえや!泣くのをやめねえか!」
フータの声を聞くと、子供たちは顔を上げて、フータの方へ視線を向けた。
「兄貴はなっ!魔物に襲われてたおいらを助けてくれたんだ!だから、魔物でも、悪い奴でもねえ!おいらにとっちゃあ、兄貴は命の恩人で、そんけーしてんだ!」
泣き声が、次第に止んでいった。そして、子供たちの視線は、徐々にエンマの方へ集まっていった。
「…びっくりさせて悪かったな。俺はエンマ。こんな姿だが、一応人間だ。お前らを取って食おうなんて思ってねえよ。」
エンマは苦笑いした。
「ごめんね、みんな。いきなり連れて来たから、びっくりしたかもしれないけど。これから、エンマもみんなと一緒に霊術の修行をするのよ。」
「ええーーーっ。」
今度は、不満そうな声が上がった。
「そいつ、なんで赤いの?」
「目が緑色だよ。魔物とおんなじだ!」
子供たちが騒ぎ始めた。
「やめなさい!もうっ。」
蓮花の声にも耳を貸さずに、子供たちはエンマを見てわあわあと騒いでいた。
「ははは。いや、こんなふうに正直にはっきり言われると、逆にすっきりするなあ。怖がられるよりもマシだ。」
エンマは、子供たちの様子を見て笑っていた。
正午になり、早めに稽古場を出た蓮花は、エンマとフータとともに一旦蘭丸の家に戻った。氷助と蘭丸はそれぞれ訓練所へ行っていて、まだ帰っていなかった。
蘭丸の家ではみぞれが待っていて、四人で昼餉を済ませた後、蓮花はエンマを連れて今度は蘭丸の訓練所へと向かった。
「蘭丸はここで教えてるのよ。」
訓練所は稽古場よりも強固な造りの大きな建物で、その中で二十人ほどの、エンマと同じくらいの年頃の若者たちが、木刀を持って修行していた。
「ああっ、くそ。俺も早く霊剣の修行をしてえぜ。」
修行風景を外から眺めて、エンマは悔しそうに言った。
「あっ!蓮花!…なんだ、エンマもいたのか。」
蘭丸は、蓮花の姿を見つけると、嬉しそうに駆け寄ってきたが、エンマを見ると少しがっかりしたような顔をした。
「エンマに、蘭丸の訓練所を見せてあげようと思って。せっかくだから、蘭丸。エンマに少し見せてやってよ。」
「別にいいけど…。」
蘭丸がエンマを連れて中に入っていくと、皆の目がエンマの方へと向けられた。
冷ややかな視線が、エンマの体に突き刺さってきた。
「そうだ、エンマ、せっかく来たんだ。誰かと戦ってみたらどうだ?この間の勝負では、俺が強すぎて、力を測るどころじゃなかったからな。エンマが口先だけだったのか、本当に強いのか、見極めたいんだ。」
蘭丸は、そう言ってしばらく何か考えていた。
「お前の太刀筋は、荒削りで、力任せって感じだったな。それで思い出したんだ。お前と似たような戦い方をする奴がいるってことをな。」
そして、蘭丸は修行している者の中から、一人の少年を連れて戻ってきた。
「なんだい、蘭丸。」
少年は、エンマと同じ年頃に見えた。目つきが悪く、人を小馬鹿にしているような表情で、エンマの顔をちらりとみて薄ら笑いを浮かべた。
「こいつはエンマだ。エンマ、こいつの名前は
「へえ、そうなのか。」
エンマは、鋭く椿を見返した。
「椿、エンマと勝負してほしい。」
「なんで僕が?」
「エンマは、まだ霊術は使えないが、剣はそれなりに強いって言うんだ。俺では強すぎて、エンマの力が分からなかった。」
「僕を馬鹿にしてるのかい、蘭丸。しかも、霊術を使えないとはね。いいさ、それなら僕が、そいつを叩きのめしてやろう。かかってこいよ、赤鬼君。」
「なにっ!?」
からかうような口調でそう言われ、エンマは頭に血が昇って、椿を睨んだ。
「フフン。」
椿は鼻で笑って、木刀を取り出した。
「うらあっ!」
エンマは力強く木刀を椿に向かって振り下ろしたが、椿はそれを、自分の木刀で受けたかと思うと、ものすごい力で押し返した。椿は決して大柄な体格ではなく、どちらかというと華奢な部類に入るくらいで、どこにそのような力があるのかというほどであった。
「ひゃひゃひゃっ!!」
椿は突然、狂ったように笑いながら、エンマに猛攻を繰り出してきた。
蘭丸のように素早い動きではなかったが、一撃一撃が重く、それを何度も何度も色んな方向から繰り出してきて、それが全てエンマに直撃した。
「うっ…!」
エンマはバランスを崩して、よろけた。
「そりゃあっ!」
すかさず、椿はエンマの足を払って転ばせた。
「くっ…。」
エンマが立ち上がる暇もなく、上から、吹き荒れる嵐のような椿の猛攻がエンマを襲った。顔や、腕を殴られ、鮮血が噴き出し、着物が赤く染まった。
「うおおおっ!」
仰向けのまま、エンマは椿の攻撃を、両手で握った木刀の中央で受け止めると、力を込めて思い切り上へ弾き返した。
椿は攻撃を弾き返されると、後ろへ飛び退いて機会を窺った。
「ひゃはははははっ!!」
狂ったように笑って、椿は、ふらつきながら立ち上がったエンマの頭に力一杯木刀を振り下ろした。振り下ろされた木刀は、そのまま折れて、破片がぱらぱらと飛び散り、エンマの赤い髪や着物に付着した。
「アハハハッ!無様だねえ。」
椿は、自分の木刀が壊れたのも構わず、笑っていた。
「ちっ…!でも、てめえ、蘭丸ほどじゃあねえな。ちょいと頑張れば、越えられそうなくらいだ。」
「へえ?言うじゃないか。赤鬼君。」
椿は馬鹿にした態度でせせら笑った。
「俺は赤鬼じゃねえッ!」
エンマは、丸腰の椿に向かって木刀を振るった。
「痛っ…!」
乱暴に一撃を胴に叩き込まれて、椿は呻いた。しかし、エンマが攻撃を当てられたのは、その一撃だけだった。しかも、相手は丸腰で、既に戦意を失くしている。
「…さすがに魔物と戦う里だけあるな。椿っつったな、てめえ。てめえは、じじいと同じくらいと見たぜ。」
「じじい?そいつが赤鬼君の師匠なのかい?」
「だから、俺は赤鬼じゃなくて、エンマってちゃんとした名前があるんだよ!」
「フフン。もしいつか、君が僕に勝ったら、名前を呼んでやろうじゃないか。」
「その言葉、よく覚えとけよ!」
去っていく椿の後ろ姿に向かって、エンマは吼えた。
「…あいつは、嫌味な奴だからなあ…。」
蘭丸は、椿を見てため息をついた。
「まあ、それはともかく、これで分かったよ。エンマ、お前はただ力任せに攻撃しているだけだ。相手の攻撃を避けようともしない。それでも動けるのは、お前の体が丈夫だからだろう。椿の攻撃をまともに食らったら、普通の奴は動けなくなってしまう。あれだけ攻撃されて、まだ動けるのは凄いことだよ。」
珍しく蘭丸は、エンマを褒めた。
「もう、傷だらけじゃないの。椿ったら、本当に乱暴なんだから。早く帰りましょう、エンマ。着物もすぐに洗わないと。血がこびりついてとれなくなるわ。」
蓮花は、エンマの傷と、着物の汚れの方を気にしていた。
「じゃあ、俺も帰るよ。」
さっさと帰って行く二人を、蘭丸が追いかけて行った。
翌朝。
蓮花は、空が白んできた頃に目覚めて、すぐに顔を洗って着替えると、蘭丸の家へ向かった。蓮花は、この所毎日のように蘭丸の家へ行って、食事を作ったり、みぞれの手伝いをしたりしていた。
いつものように蘭丸の家へ行くと、もう既にエンマは起きていて、庭先で木刀を振るっているのだった。そんな光景を、もう毎日のように見ている。
「エンマ。もう傷はいいの?」
「ああ、蓮花。」
蓮花の声に振り返ったエンマの顔には、昨日椿に付けられた傷跡一つ残っていなかった。
「一晩眠ったら、何もかも治っちまうんだ。もう痛くもかゆくもねえ。」
着物の袖をめくって見せた腕も、綺麗さっぱり傷が消えていた。
「すごい回復力なのね…。あの椿にやられた傷がもう治ってるなんて。」
「椿か。蘭丸とは絶望的な差を感じたけど、あいつはそうでもなかったな。じじいと同じか、じじいより少し弱いくらいかな。とにかく、ライバルが蘭丸の他にも増えて嬉しいぜ。頑張ってあいつを倒して、赤鬼なんてもう呼ばせねえ。」
エンマは、木刀を振るいながら言った。
「ふふっ。その意気よ。」
前向きなエンマを見て、蓮花は嬉しく思った。
「蓮花!俺だって、もう起きていたんだよ、ほんとは!」
ばたばたと慌てたようにして、蘭丸が外へ出てきた。そして、ちらりと横目でエンマを睨んだ。
「はいはい、蘭丸にとって、私の声が目覚ましになっているんでしょ。」
「ち、違うよ!」
二人の様子を見て、エンマは軽く笑っていた。
「おい、蘭丸。今日は俺と一緒に来い。」
氷助が庭に出てきて、指笛を鳴らした。
すると、どこからか、一羽の大きな鷲が飛んできて、氷助の太い腕の上に止まった。
「でかいな…。」
その鷲を見て、エンマは目を丸くした。
蘭丸の連れていた鷹の電光丸よりもずっと大きく、翼を広げるとエンマの身長を優に超えそうなほどだった。頭の部分が白く、濃い茶色の羽との配色のはっきりとした違いが美しかった。足も太く立派で、先端に鋭い鉤爪がついていた。
「ハハ、エンマは初めて見るか。こいつは俺の連れてる鷲の、
氷助が言った。
「へえ、強そうな奴だな。」
エンマはすっかり感心して言った。
「今日は、エンマも蘭丸と一緒に、俺の訓練所に来るといい。」
「ええっ?」
蘭丸は嫌そうな顔をした。
「父さん。俺は、あんまり行きたくないんだけど…。」
「なんでだ?蘭丸。」
エンマが聞いたが、蘭丸は答えず、ため息をついていた。
「蘭丸が来ると、皆が喜ぶからな。ハハハ。」
氷助は笑っていた。
朝餉の後、エンマは氷助の教えている訓練所へ向かった。
フータも一緒に行きたいと言ったので、氷助を先頭に、蘭丸も渋々加わり、四人でぞろぞろと連れ立って歩いて行った。
氷助の訓練所は、建物よりも、外の敷地が広く、敷地一面に牧草が生い茂っていた。
「あっ!蘭丸君だ!」
訓練所に着いた途端、黄色い声が上がった。
「なんだなんだあ…?」
エンマは、他の訓練所と比べ、やたらと若い女の子が多いことに気が付いた。
女の子たちは一斉に集まってきて、蘭丸を取り囲んだ。
「ハハハ。ほらな。皆、蘭丸が来るのを待ってたんだ。」
氷助は、助けを求めるようにこちらを見ている蘭丸を置き去りにして、エンマとフータを伴って、奥にある動物小屋へ向かった。
困ったようにしている蘭丸を見ていたエンマは、女の子たちの視線が自分にも向けられていると気付いたが、その視線は、蘭丸へのものとは違い、明らかに冷たく、不審な目つきだった。
「ねえ、蘭丸君。あいつは何なの?最近、蓮花や蘭丸君があいつと一緒の所を見るけど。」
女の子の一人が言った。
「ああ、あいつはエンマって言うんだよ。」
「知ってるわ。あのアレでしょ?」
「アレ…?」
「赤鬼ってあだ名つけてんの。ほんとに変な色。」
「あの目、何なの?怖いわ…。」
女の子たちは、エンマを見て口々に言っていた。
「うーん…。でも、別にエンマは、見た目ほど怖い奴じゃないよ。」
「蘭丸君の家に一緒に住んでるんでしょ?嫌じゃなかった?」
「そりゃあ、はじめは…。」
蘭丸は、思っていたよりも皆がエンマに対して偏見を持っていることを、直に耳にして、嫌な気持ちになっていった。自分も、初めはそのようにエンマに接していたが、それを、第三者の立場になって考えてみると、エンマが哀れに思えてくるのだった。
「蘭丸がここへ来たがらねえ理由ってのが、なんとなく分かったぜ。うっとおしいな、あいつら。どうせ俺を見て、変だとか気持ち悪りいとか言ってんだろーな。」
当のエンマは、そのような冷たい視線にはもう慣れっこになって、平然としたものだった。
動物小屋には、たくさんの動物たちがいた。
ほとんどが鳥や犬で、大型の動物はいなかった。
鳥と犬の柵だけ別々にしてあるくらいで、ほとんど仕切りなどはなく、広い小屋の中で、動物たちは自由に動き回ることが出来た。
小屋は、外の牧場と繋がっていて、扉を開ければすぐに外へ動物たちを放牧出来るようになっていた。
「兄貴!おいら、動物と話せるんだ!」
動物小屋に入ると、フータが言った。
「マジかよ。どうやって。」
「分かんねーけど、おいらの言葉を、動物たちが分かってくれるんだよ。」
「へーえ?」
「そうか、じゃあ、フータ、こいつとしゃべってみろ。」
氷助は、小屋にたくさんいる中から、一匹の白い子犬をフータに差し出した。
フータはその子犬を抱きかかえると、しばらく優しく撫でていた。
「おいらはフータだよ。君はなんていうの?」
子犬は、丸い目をフータに向けてじっと見つめ、くーんと甘えたような声を出した。
「ふうん。小太郎かあ。」
「おっ、フータ。確かにそいつは、小太郎って名前をつけたんだ。」
氷助が驚いたように言った。
「へへっ。小太郎が教えてくれたんだよ。小太郎、おいらの兄貴のエンマだよ。」
そう言ってフータは、子犬をエンマに手渡した。エンマは、急にフータから子犬を渡されて戸惑っていたが、エンマは、子犬をぎこちなく両手で抱いた。
「おめーは俺のこと、怖くねえよな。」
エンマは、子犬を持ち上げて、その小さな目を覗き込んで言った。子犬は黙ってエンマを見ていた。
「小太郎は分かってんだ。兄貴が怖くないって。」
「すげえな、フータ。おめーはマジで動物と話せるんだな。」
「うん!」
フータは、エンマに褒められて、嬉しそうに頭をかいた。
「ほう。フータ、おめえには、動物使いの才能があるんだなあ。よし、これから、おめえも俺と一緒に、動物使いの訓練をするか?」
氷助が言った。
「くんれん?むずかしそうなことは、おいらいやだよ。」
「そうか。まあ、気が向いたら遊びに来てもいいぞ。」
「遊ぶのはおいら大好き!」
フータはそう叫んで、小太郎の頭をぐりぐりと撫でた。小太郎は、尻尾を激しく振っている。
小太郎も、すっかりフータに懐いたようだった。
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