傷付いた人には優しく。クズにはトドメを刺してやれ。
すぐさま家に突撃するのは流石に危ない上にワンちゃん死ぬ可能性もあるので武装すべく自宅に連れ帰る。
「男の子の家初めて来たかも…」
「まぁゆっくりしてな。はいお茶。」
「ありがとう…」
「んじゃ俺は倉庫からおもちゃ取ってくるよ。」
お茶を吹いた。
「あっ!ごめんなさい!」
「まぁまぁ大丈夫だ後始末は家かえってからやるよ。」
そうして倉庫に立ち入る。
まぁ実態はただの物置だが。
「さっさと着替えるか。」
何度か攫われかけた経験から買って置いた防弾スーツに着替える。ちなみに特注品で中にプレートが仕込めるタイプ。
250万だった。命と引き換えなら安い買い物だ。
ちなみにだがスーツとしても使える。
「さてと…」
最終兵器もポケットにしまって彼女…もとい
「んで理咲さんを回収に当たって邪魔となる存在が…
「あいつさえいなくなれば……」
未咲の家に行く前に作戦を立てる。
「どうやら小学校には行かせているらしいな。」
「ご飯は出してくれるよ。理由が最悪だけど。」
「…救いようがねえな。」
そうして家についた。
「外から中が見れないな。」
「外だけは綺麗にしてご近所に怪しまれない様にしてるの。」
「ずる賢い奴だな。」
「じゃ。俺は隠れて中に侵入するよ。」
俺は扉の死角に移る。
そうして鍵を開けると…
「遅かったじゃないか。」
「ご…ごめんなさい!」
作戦フェーズその1
未咲による時間稼ぎ。
「始まったな。」
「さて…俺も仕事と行くか…」
その間に家に侵入し理咲を回収する。
バンジージャンプに使われるようなコードを引っ掛け壁を登ってベランダへ。
「やっといて良かった筋トレ…」
そうして登ったベランダの窓を開く。
予測通りに敵がトラップに引っ掛かったままだ。
やはり理咲は自室で籠もってるらしい。
そうして予め聞かされた姉妹同士の秘密の暗号を扉で伝える。
扉を5回ノックしちょっとおいてから3回ノックする。
「姉ちゃ
口を塞いで指で合図する。
『静かに』
どうやら何かを察したのか暴れずおとなしいままだ。
「よく聞け。今からここから脱出する。詳しい話は後だ。」
「わかった…」
お互いが小さな声で話す。
「このメモのところに避難しておいてくれる?俺の家だからさ。」
「わかった。」
「じゃしがみつけよ。」
「うん…」
背中にしがみついたままベランダから脱出しお隣さんの塀を乗り越えお隣さんが来る前に敷地を飛び出し握らせた鍵とメモに書かれた場所に向けて送り出した。
「ミッションコンプリートだ。」
さて…処刑タイムに映る。
もう隠れる必要もないので堂々と正面から現れる。
「誰だお前!」
「紹介してあげる。私の彼氏。」
「彼氏だと?ふざけやがって…ふざけやがってェ!!」
予測通りキレて来た。
「こんなに遅くなったのもヤった帰りだからだろ?」
「いや「そうだけど?」…そういう事だ。」
後でこいつはしばくとして今は話を合わせておく。
「ふざけやがって…自分の物にキズ付けやがって…」
「おやおやその発言…」
録音してますよ。
「は?」
「このあと警察署にでも行って貴方のやった事を全て洗いざらい吐いて貰おうかなと。」
録音はハッタリだが証拠を集めて豚箱にブチ込んでやろうかなと。
「おいおい聞いてないのか?」
「いや?聞いてるよ。」
「じゃあ良いのか?理咲の全裸と未咲の全裸をネットにばら撒いても?」
「別に構わないですよ。まぁ…既にそのデータは消えてるんですけどね。」
「は?」
「あと…」
彼女はお前の物じゃ無い。
懐からスタンガンを取り出した。
「スタンガンだと!?」
「さて…どうします?このまま降伏して捕まるか…痛い思いをしてから捕まるか。」
「くそっ!大人を舐めやがって!」
やはりキレて殴りかかってきた。
だから腕の進路上にスタンガンを配置し…
当てた。
バリバリバリと音を立てて痺れる。
「だぁ゙ぁ゙ぁ゙痛ぇ゙ょ゙!」
「もう一発行くか?」
依然としてこちらが有利なままだ。
「クソが…このガキィ…」
「ガキに一方的に追い詰められる気分はどうだ?」
「このガキが…ナメやがって!ナメやがってェェ!!」
懐からナイフを取り出した。
なんで持ってんだよ。
「へっ…へへっ!ガキが…大人をナメるとどうなるか…あの世で思い知れェ!」
「あっこれ防刃で防弾なんですよ。」
そのまま刃がへし折れた。
「何だよ…何なんだよお前!」
「おい待て!」
あいつは家に逃げ込んだ。
先ではこうなってた。
「…………」
「どれもこれも全部アイツが悪いんだァ!!」
「コイツ…」
なんと母親を盾に脅し始めたのだ。
「スタンガンを捨てろ!!」
「……はぁ…」
「早く捨てろ!」
もうこいつは生かす価値がないのは分かっていたが…まさかここまでとはな。
「お望み通りにしてやるよ。」
電池と別々に捨てる。
「そうだな…うん…もう生かす価値がないな。」
そうして俺は…
懐から拳銃を取り出した。
「!?」
「TT33…トカレフ。サプレッサー付きだ。」
後ろの額縁が良いタイミングで落ちて割れる。
バレル全てがサプレッサーでそれが40cmくらい。
「発砲時の音だってこんなに消せる。」
「さぁ死にたくないなら開放してくれます?」
流石に怯えたのか開放した。
「んじゃちょっと気絶してもらおうか。」
そのままクビをトンで気絶した。
母親はぐったりして動く気配はないが生きている。
「ねえ…それ…本物なの?」
「な訳ねえじゃん!エアガンだよエアガン!」
「そもそも実弾撃ったら音が消せるわけないよこんなのでw」
「しかも撃ったら空薬莢出るけど出て無いじゃん。」
「じゃあまさかの撃ってすら無かったの!?」
「まあね。」
そうして警察を呼びなんやかんやあって今に至る。ああ勿論隠したよ?別で捕まりそうだからね!
「怖がったよ゙ぉ゙…」
俺の家に帰った瞬間未咲が泣き出した。
「よく頑張ったって褒めてやるから泣くな。って俺で拭くな!」
「おかえり!姉ちゃんと…お兄ちゃん!」
「俺はいつからお兄ちゃんになったんだか…」
ちなみにだが菓子とジュースが殆ど食われてた。
いや食べていいって言ったけどさ!?
めっちゃ食うねこの娘!
「そういやさ…」
泣き止んだ未咲が話かける。
「あのエアガンさ…」
本当にエアガンなの?
「何が言いたいんだい?」
「だってさ…エアガンって本来メーカー書いてある筈なのに…」
「なんで書いてないの?」
「削って消した。」
「ふーん…じゃあさ。」
俺の目の前に座り…
「マガジンかしてよ。」
「………感の鋭い奴め…」
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