第10話 エピソード 2 ヴァーチャルミレニアム

 俺は、研ぎ澄まされた集中力を保ち、高出力電磁ソードで、相対する超化学モンスターの左腕を切り落とした。モンスターは頭の電極が火花を飛ばすほどの大絶叫を放つ。すぐさまモンスターが大口を開けたままこちらに突進してきた。


 俺は骨董屋での掘り出し物の44マグナムを、上着の内ポケットから抜いた。撃鉄を上げて、狙いを定め。数発撃った。


 モンスターの胸に幾つもの大きな風穴ができた。


 それでも、モンスターはそのままこちらに向かって、無造作に右腕を振り回した。鞭のようなその細長い管の腕は、所々が放電している。


 俺はその場から、遥か上の鉄骨に向かって、跳躍した。

 雨に濡れた鉄骨に着地すると、黴臭い銃で今度はモンスターの電極だらけの頭部を狙う。


「お疲れ様……」


 パンッ!


 と、一つの発砲音で、ケリはついた。下方のモンスターの頭部は破裂し、やっと事切れたようだ。 


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