第7話

 俺は身を低くして、右、左と、男たちの隙をついて、回し蹴りを打っていった。ボンっと鈍い音が続き、その後で、男たちの腰や腹が破裂した。


 男たちが銃を撃つ前に、全ての男たちが完全に死滅していた。


「ふぅ、こいつらは前に受けている依頼の奴らだな。だが……そいつは……」


 一人だけ、恐ろしいほどに背の高い男が突っ立ていた。


 その男がユラリと、派手な服の腰に差してある長刀を抜いた。


 派手な服と同じ、黄金色に輝いたその刀身は、薄暗い店内で男の服と一緒に光を反射している。


 俺は、首をちょっと傾げた。

 

 そいつをよく見ると、身体が半透明な部分があったからだ。


「キィ―――ーー!!」


 奇妙な耳障りな声を発し、俺の傍へとにじり寄ってくる。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る