第07話 凸待ち配信にて

「なぁぁぁぁんで誰も凸に来ないのぉぉぉぉぉぉ...」


:そらおめー、前回の凸待ち思い出してみろよ

:悲しい事件だったね...

:貴重な凸者に昆虫食わせようとすんな

:うーん残当


「うるさーーーい!こんな美少女の手料理が食べられるんならご褒美でしょうが!いざ私の手料理が食べれるってなったら、あんた達全員泣いて喜ぶって知ってんのよ!!」


:美少女?美少女どこ??

:泣いて(ガチ泣き

:ほらガチ恋ニキ、出番だぞ逝ってこい

:すまん、ちょっと持病の腹痛が


「こんにゃろう…。ちゃんとペケッターに告知して、個人Vチャットにも『20時から凸待ちします、みんな来てね♡』って書き込んでおいたのに...」


:ハートに圧を感じる

:草www

:空気読み会場はここですか?

:草に草を生やすな


「誰かしら配信見てんでしょ!誰でも良いからさっさと凸来なさいよ!今なら先着1名に蝉スナック2袋プレゼント!ほらほら早い者勝ちよ!!」


:逆効果なんだよなぁ!!!!!

:前回のタランチュラスープに比べたら…すまん、やっぱ無理だわ

:凸待ち0人か、記録更新おめでとう(ニッコリ

:罰ゲーム楽しみだね♡


「いやぁぁぁぁぁぁ!!あと5分、あと5分あるから!!誰か早く ——


(~~~♪ ~~~♪)


『—— ボ「きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」えっ?なっ、えっ??』


:救世主きちゃ!?

:引かれてんじゃねぇか

:がっつき過ぎぃ!!

:誰か知らんけど可哀想で可愛い


「ほら見たかお前ら、これが私の人望だ!なーにが罰ゲームだバァーカ!!それじゃ救世主様、自己紹介オナシャス!!」


:君にはガッカリだよ

:へりくだるの早過ぎない??

:世界一三下ムーブの似合う女

:凸者の声聞こえないからちょっと黙って?


『救世??えっと…自己紹介、ですか?メリーさんです、よろしくお願いします…?』

「はい!と言うことでゲストのメリーさんです!ほらお前ら、もっと崇めろォ!!へへ…救世主様は蝉スナックお好きですか?」

『ゲストってどういう…?えっ、蝉って、いやいやいやいいい要りませんッ!!』

「あーこの新鮮な反応がたまんねぇ!!」


:いきなり蝉スナック勧めてんじゃねぇww

:声が好みなので推しまぁす!!

:おい本性出てんぞ

:全力拒否www

:三下ァ!早くchとペケッターのID聞き出すんだよォ!!


「っと、そうだった。チャンネルやペケッター、その他でも何か宣伝があればどんどんやっちゃって!あと立ち絵とかあれば送って頂ければ表示しますんで!!」

『ないない、ないです!と言うか宣伝って ――― え、配信!?』


:急に真面目になるんじゃない!

もちぺったん:[¥3,000]ペケッターのDM確認plz

:あーいいよいいよ、そういう反応もっとちょうだい

:もちぺったん先生おるやんけぇ!!


「もちぺったんさんスパチャありがとうござ…もちぺったん先生!?うっそ本物!今すぐDM確認して ――― かっわ、天使か...」


:お?なんか来た?

:はよはよ(ノシ・ω・)ノシ☆バンバン

:wkwk

:早く見せて役目でしょ


「ちょま、いま画面に出すからお前ら落ち着けって…ほら見ろォ!!」


:かっわ

:推し変しました、よろしくおねがいします

:ふーん、天使じゃん

:トゥンク…これが、母性?


「いやぁ、メリーさんかっわいい…デビュー控えた個人Vってことで良いんですか?」

『いや、だからボクはそういうのじゃ ――』

「くぅぅぅぅ、しかもボクっ娘とか最ッ高!お前ら、全力で推していくぞ!!」


:まかせろー(バリバリ

:覚悟は良いか?俺は出来てる

:ボーナスの使い道決まったなぁ!!

:俺が、俺達が最古参だ!!


『おかしい、言葉は通じるのに会話が成立しない...』

「あっはっは、大体勢いだけで喋ってるからね、困らせちゃったかー」

『あっ、その…すいません...』

「そんな気にしなくても平気よ。それより、そろそろ終わる時間だから締めの挨拶だけ一緒にお願いして良い?私が振った後に名前言うだけで大丈夫だから」

『わ、わかりました…』


:だから急にまともになるなと

:このギャップがすこなんだ

:メリーさんの声が聞き足りないでござる

:ママァ...


「我儘言っちゃダーメ。それじゃみんな、今日も見てくれてありがとね~っ!!ティスティスちゃんとゲストの —『メリーさん』― でした~♪」


:おつかれさまー

:乙

:ノシ

:バイバーイ


——— この配信は終了しました

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