第30話 〜もう一人の自分〜 白雪の目線

「....白雪さん、行かせてもらいます。」


そうして始まった、私と石神くんとの戦い。最初は隠密を使って急接近をしようという魂胆だろうか。そういえば....この状況であれば普通は彼らが戦ってくるけど動く気配がない...ん?時が止まっている?でも、取り敢えず分かっていることを言い放つ。


「....隠密じゃあ、私の目は惑わせないよ?しかも、分かりやすい動きだからね。」


そして、私は石神くんのいる場所へ急接近し刀を振る。でも、ギリギリで石神くんにガードをされ距離を離してしまう。


「そのぐらい分かってます。僕だって色んな人と戦ってきたんですから。」


「ふーん....結構自信ありげじゃんか。でも、私が勝ちなのは確定だね。」


そうして、私はオーラをまとう。だが、このオーラは初心者殺しで有名なオーラのようなだった。だが、石神くんは私のオーラを斬りつけながら近づいてくる。


「.....このオーラが攻撃手段なのはまるわかりですよ。」


「なーんだ。バレてたかぁ....」


それでも私は刀を振り続ける。そうしていると石神くんは、時が止まっていることに気づき始める。でも、せいぜい残り8分ぐらいだろうか。その間に彼を倒せば勝ち....だった。


「....早期決着を申し込もうか。さて、よろしくね。。」

バタッ....


そうして、石神くんは気絶する。まぁ、隙ってことは当たり前なので勢いよく斬りつけようとする。


「あらら...ついにおかしくなりましたか?では、死んでもらいましょうか。さようなら、よ。」

フッ..... ガキンッ!!


斬りつけようとしたその時だった。石神くんは起き上がるとともにで刀を受け止めたのだった。その雰囲気はまるでのようだった。


「....貴方、何者?貴方が裕介じゃないということは分かるわ。」


「俺の名前はなぁ...まぁ、適当に鳳の松角オオトリノマツカドとでも呼んでくれや。一応、裕介の守り神をやらせてもろうとる。」


「へぇ... 一見、普通の人間のように見えるけど。神様なのね。」


取り敢えず、神様の能力を見るために煽り散らかすものの怒っている様子はない。逆に呆れている様子だった。


「んじゃ、この世からさいならしてもらいましょか。」


「.....何を言っているn」


そう発したのが最後だった。気づけば神様の手には刀が握られており、呪文を唱えていた。


ー 灯火幻想水流炎斬 ー

ゴウッ.... ブォォォォォォオ!!!


そうして、気づけば私の周りは炎で囲まれており体が半分になっていた。


「うっ....本当にこの世からさよならなのね。せめてでも....石神くんと仲良くなりたかったな....」


そうして、目をつぶり息を断とうと思った時....聞き慣れた声が聞こえてきた。


「.....白雪さんは、僕が死なせない。」

                    第30話 END.

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