番外編② 〜相談〜
「...ねぇ、相談なんだけどさ。」
「「ん?」」
あら、悠斗が相談事とは珍しい。でも、どうせ碌でもない相談内容なのは分かる。
どうせ恋愛とかの相談事でしょ?...そう思いながら相談内容を聞いてみると、思いもよらぬ相談だった。
「...裕介。お前、【rebera】で動画配信しないか?」
「ファッ!?」
そう、動画配信サービス【rebera】での配信お誘いだった。え、僕が出来るとでも?ムリムリムリ!?そんな色んな人に顔を晒しながらダンジョン攻略は無理よ!?そう思うが悠斗の目は本気の様子。その威圧に押し負け、頷く。
「良いけど...僕はね。でも、リボンはどうするのさ。」
「え、私?私は配信してるから別にいいよ?」
おい、先に言え。こっちが心配して損したわ。てか、この感じどうせお店に行かないといけないんだろな...お金が。そんな金銭的な心配はするものの悠斗がこっちをみて、「安心しろ!」と言っていた。どこがだよ。初心者なのにこんな高価なもの持っていたら逆に怪しまれる。
「とりあえず...お前の容姿がすんげえ女なんよな。」
「確かにそうよね。すごく女の子のように見えます...」
裕介の姿はまるで女の子。いわゆるショタというものだろうか。髪の毛は全体的に長く、華奢な体つきをしている。しかも、声も高いため男だと言われなければ女のように思われて当然。だが、そんな華奢な体つきをしていても体力、知能ともにトップ。怖いものだ。
「じゃあ...どうするの?仮面でもつけるか、それとも名前を男のように見せなくするとか?」
「なるほどな。でも、仮面は流石にダサい。名前を男のように見せなくするか。」
「それなら...あれはどうかな。私が言うのもなんだけど《Nナイ》とか!」
「「...お前が考えるような名前じゃないな。」」
「失礼でございますわっ!」
そう、リボンは名前の付け方が絶望的だった。でも、今回は違う。シンプルかつ性別が分かりにくいような名前である。
「でも、それで良いんじゃない?シンプルだし。」
「そうだな、それで決定でいいか!じゃあ、今から撮影でもするか。」
「え、あ、え!?嘘でしょ?今から撮影したらだめでしょ。イジメっ子にバレr」
「気にしない気にしない☆」
そうして、撮影が始まったのだった。
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