第5話 〜冒険の始まりと初めての戦闘〜

【JapanMarket】から出て数時間、バックを買い忘れ一回戻っていったが調子は狂わずいる。モンスターも一切出ず平和すぎる、能力を持て余しているようなもの。モンスターが出ないことは此処らへんにはモンスターがいないのだろうか...そうして考えていると『復讐』のことを忘れてしまっていた。仲間もおらずただ淡々と歩くだけ。喋る相手もいない。まぁ、みんな敵のようなもの。どうせみんな今頃は能力の確認とかしているだろう。それか、日本の治安を守るために見回りとかしているんだろうな。


「さて...此処らへんで昼食でも取るかな。」


現在の時刻は昼の一時。お腹も空いたことなので何か作ることにする。元々持っていたガスコンロとフライパン、鍋、ナイフをアイテムバッグから出す。それと、JapanMarketで買ったひき肉と、スピードキャロットも取り出す。ハンバーグを作るのだ。とりあえず覚えていた作り方を思い出しながら作っていく。

トントントントン... ジュゥゥゥゥ... コトコト...


「あ、できた。」


とりあえずハンバーグと温野菜を作った。スープは時間がかかるためやめておいた。そして、簡易的なテーブルっぽい岩を見つけそこで食べることにする。....美味い。

数日間、ちゃんとしたご飯を食べていなかったので美味しい。食べ終わり、食器と料理道具を洗い、バッグに詰めてまた歩き出そうとした時。


グルルルッ...


モンスターのお出ましだ。この感じは昔、アイツが言っていた狼系のモンスターだろうか。初めての戦闘に緊張や恐怖よりも興奮が勝っていた。そして、無詠唱の能力を使い初めての魔法をつかう。


ウィンドバレット

   〈風弾〉

ドキュン... ドシュッ... グギャ...!?


びっくりしている様子だ、相手は自分が魔法を使える人間だとは思わなかったらしい。まぁ、現実世界なのだから魔法が使える人間は少なくて当然。職業もないのだから。そして、僕は別の魔法を唱える。それも無詠唱で。


ファイアーボール

   〈炎球〉

ボッ... シュッ! ボアァァァ... グルァァァァ... ドサ... シュウゥゥゥ...


倒した様子だな。まぁ、この感じはあまり強くないモンスターだったのだろう。強いモンスターでも出てきたら少々ビビるが弱かったので一安心だ。でも、これによって自分の能力の強さが分かった。まぁまぁ強い様子だな。では、荷物を回収したら旅の続きを始めよう。まだ、イジメっ子たちにも会っていないからそろそろ会いたいものだ。そしたら、『復讐』を開始することにしよう。

そのために僕は冒険に出たのだから...

                       第5話 END.

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