2年目
『は~い、にこにこれっしゃ、しゅっぱつしんこー』
ユウ君、テレビに映るエプロン姿のお姉さんや着ぐるみマスコットに釘付けです。
平日の朝は、いつも『ママといっしょ』を見ておおはしゃぎです。
お母さんはこの隙に家事をこなします。
といっても、長い時間ユウ君から目を離すことができないので、やれることは限られます。
ユウ君があちこち行かないようにベビーゲートで制限していますが、やはり足腰が立ってくると、ひとりでは危なっかしいもの。
時々おばあちゃんにも来てもらって、家事を手伝ってもらっています。
あっという間に時間は過ぎます。
ユウ君、ごはんの時間です。
今日は大好きなたまごの載った、ふわ玉スパゲッティです。
ユウ君はお気に入りのアソパソマンのフォークを握ります。
もう自分で食べられるんです。
えらいよ、ユウ君。
「おいしい?」
「いーしぃ」
もぐもぐしながら、にっこり笑います。
スパゲッティをくるくるって上手にすくってお口に運んでもぐもぐします。
ふわふわの黄色いたまごをすくってぱくっと――ああ、こぼしちゃった。
お母さん、こぼしたたまごを片付けます。
ゆっくりごはんを食べたいのですが、お母さんはユウ君から目が離せないので、食事の時間も気が抜けません。
「にひー」
そんなバタバタするお母さんを見て、ユウ君はにっこり笑います。
こらこらユウ君、お母さんは大変なんだよ?
なにを笑っているのかな?
「ゆ~う~」
お母さんはユウ君のほっぺを両側からはさんでむにゅむにゅします。
きゃっきゃと笑うユウ君。
それを見て笑うお母さん。
ふたりとも、幸せだね。
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