第7話

 小さな小さな村がありました。

 そこには小さな祠がありました。


 祠には神様が棲んでいました。

 村は祠の神様に守られていました。


 しかし、ある日。

 村に鬼が現れました。

 鬼は村人を皆殺しにし、村を焼き払いました。


 神様は守ってくれませんでした。


 その鬼は村の傍にある山に居着き、人間を襲うようになりました。


 鬼は大の人間嫌いでした。

 仇を見るような憎しみの赤に瞳を煌めかせた鬼の名は朱天。


 そんな鬼の棲む山は大江山と呼ばれていました。


 そんな山には小さな古びた祠が一つだけ、守られるようにあったそうな。

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祈りの神と朱い鬼 東雲 @sikimura

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