第17話 黒竜と飛竜
飛竜を倒すと決意はしたものの作戦を立てないと。
そもそも竜の弱点ってなんだろう。
眉間やら角、爪など小説では色々弱点が出てきたけどこの世界ではどれが正解なのか分からない。
まずどうやって飛竜に近づくかだ。飛んでいるからこっちも飛ぶしかない?
ということで「魔法制作」で「飛行魔法」作成っと。一発本番で成功できる気がしない。
運動神経やら反射神経が0なのに「飛行魔法」なんてちゃんと使いこなせるだろうか。まあそれはともかく、「鑑定」をしないといけない。
今回絶対結界は壊れる、100%ぐらいの確率で。今までがうまくいきすぎてたんだ。
レベル100以上だったら勝ち目は0に等しい。
そういえば私のレベルは今どれくらいだろう。ずっと確認していなかったけど。
私は本を読むのは早いほうだと思う。レベルも上がりやすいだろう。
斜め読みをしているから。
内容はちゃんと理解できるように読んでるけど、確かクラスメイトに変な人って言われた記憶がある。斜め読みをするだけで変らしい。まあよく分からないけど。
とにかくステータスOPEN!
名前 「垢月由香」 「15歳」 種族「異世界人」 職業「司書」
Lv87 HP 74000/74000 MP 73000/74000 経験値26789/189000
潜在能力「ブックポイント」
効果「本を1ページ読むごとに経験値を獲得する」
固有スキル
「ブックストア」
効果「元の世界の本を取り寄せることができる」
「魔法製作」
効果「新たに魔法をつくることができる」
獲得スキル
「鑑定、鑑定妨害」「異常状態&自然回復」「魔力操作」「空間収納」「身体強化」
「経験値増加」「並列思考」「錬金術」「気配感知、気配妨害」「精神支配耐性」
「攻撃魔法」(炎「炎撃」「紅蓮」、水、土、氷「氷矢」、雷「雷撃」、風、闇)
「結界魔法」「隠密魔法」「一般魔法(火、水、土)」「痛覚軽減」「探査魔法」
「強化魔法」「転移魔法」「飛行魔法」New!
「剣術」「料理」「解体技術」「地図」「清潔魔法」
称号
「本が大好きな異世界人」「ウルフキラー」
装備
「ワンピース」「ブレスレット」「木の剣」
効果
敵と認識し、対象者の半径5m以内に入ると、自動的に結界魔法が張られ「雷撃」、「氷矢」「炎撃」を放つ。致命傷になった人を1度治すことができる。
雷撃80%の確率。硬さ、ミスリルほど。合計防御力70%。
色々成長してるLv87もう少し上げないと。今言っている場合ではないけど。
飛竜を倒すには強力な魔法が必要だろう。なにがあるか。
「精神支配耐性」、攻撃魔法「闇」が追加されたり「炎撃」になっていたり気になるところはあるけど。後でじっくり見よう。
やっぱりアレかな。
一度今回の勝負で使おうと思ったけど危険すぎると判断したあの魔法。
アレなら倒せる可能性があるのではないかな。
魔力がめちゃくちゃ吸い取られそうだけど。「紅蓮」で倒せるほどだといいけど。
そんな甘くないよな。
とにかく誰もいないことを確認し、「変装」を1度解く。
そしてもう1度「変装」をする。
今のだとマズイので「変装」してまたさらに「変装」するという。
ややこしくなってきた。
「飛行魔法」
飛竜を倒すべく空を飛ぶ。
1度空を飛んでみたいとは思っていたけどこんな形で飛ぶことができるとは。
飛竜は私に気づいていないようだ。
なんせ「変装」して「気配妨害」、「隠密魔法」までしているから。
今の私は薄青色の髪に黒色の目。そして髪はなんか三つ編みになっている。
これで私だとバレないはず。
もう少し近づくことができれば...。よしここだ。
「鑑定!」
名前「飛竜」 種族「竜族」
Lv98 HP 79000/80000 MP76000/80000 経験値15000/200000
固有スキル「風魔法攻撃強化」
効果「風魔法の攻撃魔法が99倍になる。」
獲得スキル
「異常状態&自然回復」「魔力操作」「身体強化」「経験値増加」「気配感知」
「攻撃魔法」(風)「痛覚軽減」「探査魔法」「強化魔法」
称号
「飛竜」
攻撃魔法は風だけだが固有スキルで風魔法攻撃が99倍。
レベルも98と私よりもはるかに強い。
1つの攻撃をまともに受けるだけで死に至るレベルだろう。
だとしてもこの案で行くしかない。魔力を最大限込めればいける。
「後ろになにか気配を感じたと思えば人間か。」
えっ。飛竜に気づかれているというより、飛竜が喋ってる!?
飛竜って竜族の中では弱いのでは?
「我は飛竜ではない。我は黒竜。」
心の中を読まれているー。黒竜?黒竜って翼が黒いものなのでは。
「我の黒い翼を見ると攻撃してくるからな少し白くしてみたらあまり襲わなくなったのでそのままにしていたのだ。」
飛竜でも攻撃しますけどね。黒竜って確か竜族最強。
でもステータスには飛竜って書かれていたはず。
「人間が「鑑定妨害」できるのに我にできないとでも。」
絶句した。竜って賢すぎない。「鑑定妨害」されていたとは。
殺す気でいたのにでも黒竜?からは殺気は感じない。気づいていたのに?
「お前を殺すことはしない。なんせお前みたいな面白い人間は100年ぶりに見たからな。」
100年ぶりってもしかして...。
「ああ「異世界人」と言っていた。我を倒そうとした勇者。お前は「異世界人」であろう。」
ここまで分かるんだ。勇者に倒されなかったってこと?
「いや我と話をして勇者は去っていった。」
まあ危害を加えない竜だから。うん?街を壊していたのはこの黒竜だよね。
じゃあ危害加えてるじゃん。
「いや我ではない。同族の飛竜が魔素を大量に吸い込んで暴れ始めたので止めにきただけだ。ほらそこに飛竜がいるだろう。」
ほんとだもう1体竜がいる。なんで気づかなかったのだろう。
この黒竜と対戦する必要は正直ない。
言うならばあの飛竜と対戦しなければいけないのだけど。
「お前がそこの飛竜と対戦したら死ぬぞ。」
はい。黒竜からの助言がありました。私は死にたくない。
黒竜が無理だというのなら絶対無理ですね。だったらどうすれば。
「だが我と契約するとまあ倒せるだろうが。」
契約?
「そこの異世界人。我と契約するか?」
黒竜との契約とかすごいことなのでは。なんか嫌な予感がする。
でも今の私じゃ飛竜は倒せないみたいだし。
「はい、契約します!」
「では我の名前を決めよ。」
な、名前。私のネーミングセンスは壊滅的なのに。
こういう時に悩みすぎていたらダメだ。
もうシンプル・イズ・ベストでもいいよね。
「クロっ!」
「クロだな。いいだろう、赤月由香。お前と契約する。」
すると黒竜改めクロの周りが光り出した。
眩しい。
「これで我との契約が完了した。」
すると巨大だったクロが、小さくなりマスコットキャラクターみたいに可愛らしく変化した。
「契約するとこの姿になれるのだ。」
「早く飛竜を倒すぞ。我と契約したから魔力も強さも桁違いになっておる。」
「お前が我にしようとしていた魔法で飛竜を倒すことができる。」
とにかく契約したことによって強くなっているらしいので、
私がする予定だった魔法で倒す。
飛竜に近づく。
飛竜は風魔法の攻撃をし続けているが、その攻撃を避けて進む。
これ私の飛行速度が速くなっている。
飛竜にギリギリ魔法が撃てるところまで近づくことができた。
あとは魔法を想像する。
マイナス273.15度。それは地球上でこれ以上下がることができない温度と言われている。そのことを「絶対零度」と呼ぶ。
「絶対零度」
飛竜は完璧に氷で覆われて固まった。そして森に堕ちていった。
だいぶ魔力が吸われた。あと残り1割程度しか残っていないのが感覚で分かる。
倦怠感に襲われゆっくりと「飛行魔法」を解除し、地上に降り立つ。
あとでレベルを見ないと。
「クロありがとう。」
「これぐらい、我と契約したのだから当然だな。」
すごいドヤ顔のクロだ。何だか可愛い。「変装」を解除する。
そしていつもの青みを含む銀髪にオレンジ色の目になった。これも「変装」だけど。
とにかくこの街から出なければいけない。
ギルドマスターはなんか私のことを怪しんでいるし。
早く目的の街に行く方がいい。
でも今回のことで分かったが魔王が復活しようとしている。
知れたのは大きい。1つ疑問に思ったのでクロに聞いてみる。
「魔王ってどれぐらいの強さで倒せるの?」
「魔王を倒せたあの勇者の最終レベルが確か1000以上だったらしい。」
「そもそも今の我でも倒せぬな。」
「じゃあ私のクラスメイトは。」
「由香の話を聞く限りでは全滅するだろうな。前の勇者は「ダイガクセイ」とか言っていたぞ。」
中学生と大学生の差は大きい。
まだまだ成長段階であり、義務教育がされている中学生と。
義務教育が終わり大人同然の大学生とは全然違う。
レベル1000以上ではないと勝てないんだ。
今は分からないが最初武藤なんてレベル3だったのに勝てるのか。
クラスメイトを見殺しにするのは気分が悪い。
なんせ一応学校生活を共にしてきた人達ですし、
かと言ってわざわざ戻るなんてバカなことはしない。
どう考えても国王は私からすれば敵だ。
このことは宿に戻ってからじっくり考えるか。
(あとがき)
今回はいつもより長めです。はい。
何と言っても飛竜との対戦なので。
黒竜と契約しました。名前はクロです。
ネーミングセンスがないので。
カクヨムコンの応募規定を今更詳しく見て、応募受付期間終了時に本文が10万文字を超えていないといけないと見て焦っております。
正直今のままではとても厳しい。現在約30000文字という。
無理な気が。しかし一応応募した身ですのでこれは達成しないとですね。
なのでこれからはハイスピードで投稿していきたいと思います。
誤字脱字が多くなるかもしれませんがどうかよろしくお願いいたします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます